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野鼠
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のねずみ
ふりがな文庫
“
野鼠
(
のねずみ
)” の例文
夜
(
よる
)
になると
方々
(
ほう/″\
)
を
歩
(
ある
)
き
廻
(
まは
)
つて、
筍
(
たけのこ
)
、
松茸
(
まつたけ
)
、
芋
(
いも
)
、
稻
(
いね
)
、
大豆等
(
だいずなど
)
の
農作物
(
のうさくぶつ
)
をあらしたり、
木
(
き
)
の
實
(
み
)
を
食
(
く
)
ひ、
野鼠
(
のねずみ
)
、
兎
(
うさぎ
)
なども
捕
(
とら
)
へて
餌食
(
ゑじき
)
にします。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
味方の人影や陣々の幕すら
朧
(
おぼろ
)
な中では、そうした
野鼠
(
のねずみ
)
にも似た味方ならぬ人間もどこにどう潜んでいたか、決して予測はつかなかった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
船虫が蚊帳の外の
床
(
ゆか
)
でざわざわ
騒
(
さわ
)
ぐ。
野鼠
(
のねずみ
)
でも柱を伝って匍い上って来たのだろうか。小初は
団扇
(
うちわ
)
で二つ三つ床を
叩
(
たた
)
いて追う。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
野鼠
(
のねずみ
)
を
退治
(
たいぢ
)
るものは
狸
(
たぬき
)
と
聞
(
き
)
く。……
本所
(
ほんじよ
)
、
麻布
(
あざぶ
)
に
續
(
つゞ
)
いては、この
邊
(
あたり
)
が
場所
(
ばしよ
)
だつたと
言
(
い
)
ふのに、あゝ、その
狸
(
たぬき
)
の
影
(
かげ
)
もない。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
女たちは、まだ
栗鼠
(
りす
)
や
野鼠
(
のねずみ
)
に持つて行かれない
栗
(
くり
)
の実を集めたり、松を
伐
(
き
)
つて
薪
(
たきぎ
)
をつくつたりしました。そしてまもなく、いちめんの雪が来たのです。
狼森と笊森、盗森
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
私は毎朝この青年の立派な姿を見るたびに、何ともいわれぬ
羨
(
うらや
)
ましさと、また身の
羞
(
はず
)
かしさとを覚えて、
野鼠
(
のねずみ
)
のように
物蔭
(
ものかげ
)
にかくれるのが常であった。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
文字の精霊の数は、地上の事物の数ほど多い、文字の精は
野鼠
(
のねずみ
)
のように
仔
(
こ
)
を産んで
殖
(
ふ
)
える。
文字禍
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
女たちは、まだ
栗鼠
(
りす
)
や
野鼠
(
のねずみ
)
に持って行かれない
栗
(
くり
)
の実を集めたり、松を
伐
(
き
)
って
薪
(
たきぎ
)
をつくったりしました。そしてまもなく、いちめんの雪が来たのです。
狼森と笊森、盗森
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「ただ、寺域は広い。
伽藍
(
がらん
)
も多い。やるとなれば、もう一応、
河尻
(
かわじり
)
殿へ沙汰して、これへ人数および、万全を尽さぬと、
可惜
(
あたら
)
、
野鼠
(
のねずみ
)
を逃がす
惧
(
おそ
)
れもある」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何年か以前に匈奴の
於靬王
(
おけんおう
)
が猟をするとてたまたまここを過ぎ蘇武に同情して、三年間つづけて衣服食糧等を給してくれたが、その於靬王の死後は、
凍
(
い
)
てついた大地から
野鼠
(
のねずみ
)
を掘出して
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
日本
(
につぽん
)
の
狐
(
きつね
)
は
日本
(
につぽん
)
固有
(
こゆう
)
のもので
山
(
やま
)
の
穴
(
あな
)
に
棲
(
す
)
んでゐます。
體
(
からだ
)
は
二尺
(
にしやく
)
ぐらゐで
尾
(
を
)
が
長
(
なが
)
く、からだの
半分
(
はんぶん
)
以上
(
いじよう
)
もあります。
食物
(
しよくもつ
)
は
主
(
おも
)
に
野鼠
(
のねずみ
)
ですが、
人家
(
じんか
)
に
近
(
ちか
)
いところでは
鷄
(
にはとり
)
などを
掠
(
かす
)
めることもあります。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
しかも相手は
野鼠
(
のねずみ
)
のように素ばやい奴、兇器もことさら短刀を持って、いきなり飛びついて来たのですから。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
刈
(
か
)
られたぞ」と
言
(
い
)
いながら一ぺんちょっと
顔
(
かお
)
を出した
野鼠
(
のねずみ
)
がまた
急
(
いそ
)
いで
穴
(
あな
)
へひっこみました。
めくらぶどうと虹
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ことに
敏
(
はし
)
ッこい道中師の伊兵衛や、
野鼠
(
のねずみ
)
のような
黒衣
(
くろご
)
の
群
(
むれ
)
。もう一匹もそこには見えない。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
城あとのおおばこの実は結び、赤つめ草の花は
枯
(
か
)
れて
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
になって、畑の
粟
(
あわ
)
は
刈
(
か
)
りとられ、畑のすみから
一寸
(
ちょっと
)
顔を出した
野鼠
(
のねずみ
)
はびっくりしたように
又
(
また
)
急いで穴の中へひっこむ。
マリヴロンと少女
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それ全体を
野鼠
(
のねずみ
)
が心配して考へるのですから、とても命にさはるほどつらい訳です。けれどもカン
蛙
(
がへる
)
は、その立派なゴム
靴
(
ぐつ
)
を見ては、もう
嬉
(
うれ
)
しくて嬉しくて、口がむずむず云ふのでした。
蛙のゴム靴
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
野鼠
(
のねずみ
)
さん、野鼠さん。まうし、まうし。」と呼びました。
蛙のゴム靴
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
野鼠
(
のねずみ
)
さん、野鼠さん。もうし、もうし。」と呼びました。
蛙のゴム靴
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
すると
野鼠
(
のねずみ
)
のお母さんは泣きだしてしまいました。
セロ弾きのゴーシュ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
“野鼠”の意味
《名詞》
野鼠(やそ、のねずみ)
のねずみ。
(出典:Wiktionary)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
鼠
漢検準1級
部首:⿏
13画
“野”で始まる語句
野
野原
野暮
野分
野面
野郎
野良
野路
野菜
野茨