“物蔭”の読み方と例文
読み方割合
ものかげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このごろは大臣の夫人の内親王様も中将を快くお思いにならなくなったのに悲観して、今日も仲間から離れて物蔭ものかげで横になっていた。
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)
平次は八五郎を突飛ばすやうに、あわてて物蔭ものかげに身をひそめました。裏口が靜かに開いて、眞つ黒なものが、そろりと外へ出たのです。
と云ううちに交通巡査も、物蔭ものかげに隠しておいた自働自転車を引ずり出して飛乗った。爆音を蹴散けちらして箱自動車セダンの跡を追った。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)