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請人
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うけにん
ふりがな文庫
“
請人
(
うけにん
)” の例文
じぶんと富五郎が
請人
(
うけにん
)
にたって本所法恩寺橋まえの五百石お旗本鈴川源十郎様方へ下女にあげ、娘のお艶には、これも自分が
肝
(
きも
)
いりで
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
松造は行状もよく、外使いといって、自由に市中へも出られるし、
請人
(
うけにん
)
さえあればいつでも島から解放されることになっていた。
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
日本橋の
大店
(
おほだな
)
へ、
請人
(
うけにん
)
の無いのを承知で住み込んだが、主人に
執
(
しつ
)
こく
口説
(
くど
)
き廻されて、思案に餘つて死ぬ氣になつた——と斯ういふんです。
銭形平次捕物控:252 敵持ち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
奉公をしようと云ったって
請人
(
うけにん
)
というものが無けりゃあ
堅
(
かた
)
い良い
家
(
うち
)
じゃあ置いてくれやしないし、他人ばかりの中へ出りゃあ
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
四日にして歌舞伎座盆興行の稽古となるやわれはここに榎本氏
請人
(
うけにん
)
にて歌舞伎座へ証文を入れいよいよ
梨園
(
りえん
)
の人とぞなりける。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
「今聞く如き次第なるぞ。その方この者の
請人
(
うけにん
)
に立ちて、いず方へなりとも住み込ませ、その賃銀を謝礼に取りては如何に」
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
この交際はいずれも皆人民の身の上に引受け、人々その
責
(
せめ
)
に任ずべきものにして、政府はあたかも人民の交際に調印して
請人
(
うけにん
)
に立ちたる者の如し。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
證據
(
しようこ
)
に
召捕
(
めしとり
)
候へと申
渡
(
わた
)
され
夫
(
それ
)
より
瀬川
(
せがは
)
并に母お
竹
(
たけ
)
請人
(
うけにん
)
君太夫
(
きみたいふ
)
松葉屋
(
まつばや
)
桐屋
(
きりや
)
以下
(
いか
)
呼出され瀬川の
本夫
(
をつと
)
と云は
何者
(
なにもの
)
なるやと
尋問
(
たづね
)
らるゝに瀬川は
愼
(
つゝし
)
んで
首
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
民さんのお内儀さんが来てたすけてくれといい、彼は海岸にある大森警察署に行って、
請人
(
うけにん
)
の
印形
(
いんぎょう
)
を
捺
(
お
)
してこの男が
鉄柵
(
てっさく
)
の中から出てくるのを
迎
(
むか
)
えた。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
そこで
請人
(
うけにん
)
を立てて相当の金をわたして、女はここの家の人となって、髪を結わせ、新しい着物に着かえさせると、彼女の容貌はいよいよ揚がってみえた。
中国怪奇小説集:10 夷堅志(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
外
(
ほか
)
に
知音
(
しるべ
)
も無くって
請人
(
うけにん
)
になりてもないから、奉公する事も出来ねえで、
寧
(
いっ
)
そ身い投げべえとする所を旦那様に助けられ、今では雨にも風にも当らねえで
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
驚いたは新蔵ばかりでなく、このお敏に目をかけていた新蔵の母親も心配して、
請人
(
うけにん
)
を始め
伝手
(
つて
)
から伝手へ、手を廻して探しましたが、どうしても行く方が分りません。
妖婆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
音物
(
いんぶつ
)
、到来品、買物、近親交友間の消息、来客の用談世間咄、出入商人職人等の近事、奉公人の移り換、給金の前渡しや貸越や、慶庵や
請人
(
うけにん
)
の
不埒
(
ふらち
)
、鼠が天井で騒ぐ困り咄
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
安政
(
あんせい
)
の
頃
(
ころ
)
本所南割下水
(
ほんじよみなみわりげすゐ
)
に
住
(
す
)
んで、
祿高
(
ろくだか
)
千
石
(
ごく
)
を
領
(
りやう
)
した
大御番役
(
おほごばんやく
)
、
服部式部
(
はつとりしきぶ
)
の
邸
(
やしき
)
へ、
同
(
おな
)
じ
本所林町
(
ほんじよはやしちやう
)
家主惣兵衞店
(
いへぬしそうべゑたな
)
、
傳平
(
でんぺい
)
の
請人
(
うけにん
)
で、
中間
(
ちうげん
)
に
住込
(
すみこ
)
んだ、
上州
(
じやうしう
)
瓜井戸
(
うりゐど
)
うまれの
千助
(
せんすけ
)
と
云
(
い
)
ふ、
年
(
とし
)
二十二三の
兄
(
せなあ
)
で
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
向柳原
(
むこうやなぎわら
)
の大工の熊五郎が
請人
(
うけにん
)
で、お鈴の親は遠国にいるから、
葬
(
とむら
)
いには間に合わない。形見の品でも送ってやる外はあるまいということで」
銭形平次捕物控:134 仏師の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
請人
(
うけにん
)
として主税之助方へ住込しなり
寔
(
まこと
)
に此平左衞門は斯の如くの曲者ゆゑ大岡殿再度願山を吟味なさんと工夫有て日野家よりの屆を調べられし上又
白洲
(
しらす
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
喜左衛門とかじ富が
請人
(
うけにん
)
になって奉公に上がり、ひとりになったお艶のところへ喜左衛門が持ちこんできたのが、この三社前の水茶屋当り矢の出物であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
なんぼ兄弟の中でも
私
(
わし
)
が
請人
(
うけにん
)
だから金を出せと云う争いから、
狂気
(
きちがい
)
見たように
猛
(
たけ
)
り立って、
私
(
わし
)
を
騙
(
かた
)
りだ悪党だと
大声
(
たいせい
)
を発して
悪口
(
あっこう
)
を言うので、門弟どもが聞入れ
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
上
(
かみ
)
の御用が繁多なため、そのほうにかかりきっている暇はない、これまでのしらべではほかに余罪はないようだから、本来ならこのまま召放しにするところだが、住居も
請人
(
うけにん
)
も申立てず
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
傳平
(
でんべい
)
と
云
(
い
)
ふもの
請人
(
うけにん
)
で
齊
(
ひとし
)
く
仲間
(
ちうげん
)
に
住込
(
すみこ
)
んで
居
(
ゐ
)
たのであつた。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
親許
(
おやもと
)
は
厚木
(
あつぎ
)
だそうで、人をやって調べましたが、其処には寄りつかず、
請人
(
うけにん
)
は竹町の福屋甚兵衛という紙屋ですが、其処へも顔を見せません。
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
なされ
請人
(
うけにん
)
共
(
とも
)
御三人
御印形
(
ごいんぎやう
)
御持參
(
ごぢさん
)
有
(
ある
)
べしと申ければ庄三郎大いに
悦
(
よろこ
)
び
立歸
(
たちかへ
)
りてお常忠八に長兵衞が申せし
通
(
とほ
)
り
咄
(
はな
)
しけるにお常は
是
(
これ
)
を
聞
(
きゝ
)
夫
(
それ
)
は長兵衞事
此地面
(
このぢめん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此の野郎も行った
当坐
(
とうざ
)
極りが悪く、居たたまらねえで駈出す風な奴だから、行かねえ前に綺麗
薩張
(
さっぱり
)
借金を片付ければ
私
(
わっち
)
も
宜
(
よ
)
し、宜うがすか、私が
請人
(
うけにん
)
になって居るからね
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あさくさ田原町三丁目の家主喜左衛門と三間町の鍛冶富——おさよの
請人
(
うけにん
)
がふたりそろってまかり出て来たので源十郎、さては悪い噂でも聞きこんだな、内心もうおもしろくない。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「お崎もさう申したさうですが、言ひわけは通りません。今日中には
請人
(
うけにん
)
を呼んで、小田原在の親のところに返すと——」
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
請人
(
うけにん
)
の平茂の話では、親元は、長谷川町のほうで仏具師をしているとのことだった。
元禄十三年
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
親切に世話をして、
請人
(
うけにん
)
なしで奉公人に使ってくれやんしたから、
私
(
わし
)
い山口屋で十年でも二十年でも死んだ気になって稼ぎ、金を拵え国へ帰って、鹽原の
家
(
うち
)
を立てる心でがんすから
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
錢形の親分さん、——見透しの通り、私は、主人峰右衞門の兄、峰太郎の孫のお道に相違ありません。柄が小さいから、十三の男の子に化け、
請人
(
うけにん
)
を
銭形平次捕物控:246 万両分限
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
金がないから
私
(
わし
)
に百両貸せと云うから、
手許
(
てもと
)
にないに
依
(
よ
)
って弟の手から貸して、
私
(
わし
)
が
請人
(
うけにん
)
になって、証文の表には返金の出来ぬ時は女房お村を貴殿方へ召使に差上げると云うことが書いてあって
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
銭形の親分さん、——見透しの通り、私は、主人峰右衛門の兄、峰太郎の孫のお道に相違ありません。柄が小さいから、十三の男の子に化け、
請人
(
うけにん
)
を
銭形平次捕物控:246 万両分限
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
請人
(
うけにん
)
がなければならんから当家で世話をして請人になってくれんか
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それから江島屋の内輪の様子、暮し向き、養子の与茂吉の里方、下男の幹助と下女のお六の身許から
請人
(
うけにん
)
、日頃の心掛、お艶の親達の様子、世上の噂——」
銭形平次捕物控:238 恋患い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「それから江島屋の内輪の樣子、暮し向き、養子の
與茂吉
(
よもきち
)
の里方、下男の幹助と下女のお六の身許から
請人
(
うけにん
)
、日頃の心掛、お艶の親達の樣子、世上の噂——」
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「証文を入れるとか、
請人
(
うけにん
)
をたてるとか、何か形の残るものが向うへ入っているんじゃないか」
銭形平次捕物控:099 お篠姉妹
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
褌
(
ふんどし
)
の
三
(
み
)
つに隱した大事の路用まで拔かれて、泣くに泣かれず、『俺アどうすべえ』と途方に暮れてゐるところを、丁子屋の主人善兵衞に助けられ、そのまゝ
請人
(
うけにん
)
もなしの
銭形平次捕物控:223 三つの菓子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「里の
請人
(
うけにん
)
もない女で、どこを搜す當てもございません。尤も雷門前にお篠といふ妹が、水茶屋に奉公してをります。今朝になつて人をやつて訊かせましたが、心當りはないさうで」
銭形平次捕物控:194 小便組貞女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「尼寺へ行ったのは変じゃありませんか、親許とか
請人
(
うけにん
)
のところならわかるが」
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お前は、そのお玉といふ腰元の親元を聽かなかつたか。
請人
(
うけにん
)
でも宜いが」
銭形平次捕物控:199 蹄の跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
木更津
(
きさらづ
)
の者で、この秋から住み込んでゐたが、——
請人
(
うけにん
)
は小田原町の源七。
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ぢや、下女のお咲の伯父で
請人
(
うけにん
)
になつて居るのは、此荒物屋ぢやないか」
銭形平次捕物控:281 用心棒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
身投げをした下女お鈴の
請人
(
うけにん
)
は、向柳原の大工の熊五郎で、これは頑強にポンポン言っておりましたが、三日責め抜いた揚句、とうとう金を貰ってお鈴の請人になったということまで白状したのです。
銭形平次捕物控:134 仏師の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
して、身分素姓が知れると、お前の
請人
(
うけにん
)
がとんだ迷惑をするよ
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
して、身分素姓が知れると、お前の
請人
(
うけにん
)
が飛んだ迷惑をするよ
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お咲は
請人
(
うけにん
)
になつて居る伯父さんの家へ行つて居りました。
銭形平次捕物控:281 用心棒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「相模の生れで、
孤兒
(
みなしご
)
だといふことだが、
請人
(
うけにん
)
は確かだ」
銭形平次捕物控:259 軍学者の妾
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お萩の身許や
請人
(
うけにん
)
はわかって居るだろうな」
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お前の
請人
(
うけにん
)
や國許は?」
銭形平次捕物控:272 飛ぶ若衆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
請人
(
うけにん
)
があるだらう」
銭形平次捕物控:294 井戸端の逢引
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“請人”の解説
請人(うけにん)とは、鎌倉時代から明治維新まで売買・貸借・身元保証などの契約の際に保証人になった者。
(出典:Wikipedia)
請
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“請人”で始まる語句
請人等