表面へうめん)” の例文
此中四個の表面へうめんには額の部に「一の字」形隆まり有り、また兩方りやうはうみみへんより顎の邊へ掛けて「への字」を倒さにしたるかたの隆まりも有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
勘次かんじかれ輕微けいび瘡痍きず假令たとひ表面へうめんだけでもいからおもつておもてさうしてかれ同情どうじやう言葉ことばをしまないものをもとめたが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
火星の表面へうめんは地きう引力いんりよくの五ぶんノ二しかない だから人は地球にゐるときより二ばい半は高くべるが しかし、それ以上いじやう高くは飛べるはずがないのぢや
この冬季とうき寒威かんゐじつはげしく、河水かすゐごときはその表面へうめん氷結へうけつしてあつ尺餘しやくよいたり、人馬じんばともそのうへ自由じいうあゆ
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
表面へうめんにこそせなかつたが、青木さん夫婦ふうふあたまにはさういふおもひがいつも一ぱいだつた。
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
是太陽の光線くわうせんが積雪の表面或は海水の表面へうめんより反射し來つて眼をがいするを豫防せんが爲なり。其原料そのげんれうには獸の皮と木との別あれど余は是等これとふを總稱して遮光器しやくわうきと言ふ。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
乾燥かんさうした冬枯ふゆがれくさ落葉おちば煙草たばこ吸殼すひがらあやまつててんじて、それがさかんはやしはらうてもしぶつよい、表面へうめん山葵わさびおろしのやうなくぬぎかはは、くろ火傷やけどみきぱいとゞめても
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
(これが想像さうざうした火星くわせい表面へうめんで一めん砂原すなはら植物しよくぶつもある。)
勘次かんじたびこゝろ苛立いらだつたけれど、きりでもつかやうな、たれ所爲しよゐとも判明はんめいしない惡戯いたづらをどうすることも出來できなかつた。しか表面へうめんあらはれた影響えいきやう惡戯いたづらなが持續ぢぞくしなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)