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荊棘
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けいきよく
ふりがな文庫
“
荊棘
(
けいきよく
)” の例文
再
(
ふたゝび
)
荊棘
(
けいきよく
)
の
条
(
えだ
)
を
取
(
とり
)
香花
(
かうくわ
)
神前
(
しんぜん
)
に
挿
(
さしはさみ
)
供
(
くうず
)
。次に
集
(
あつま
)
る
各童
(
わらべども
)
手に木刀を
執
(
とり
)
途
(
みち
)
に
隊閙
(
たいだうし
)
、
凡
(
すべて
)
有婚
(
こんれいして
)
无子
(
こなき
)
の
婦
(
をんな
)
木刀を
将
(
もつ
)
て
遍身
(
へんしん
)
打之
(
これをうち
)
口に
荷花蘭蜜
(
こばらみ
)
と
舎
(
とな
)
ふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
坦々たる古道の尽くるあたり、
荊棘
(
けいきよく
)
路を
塞
(
ふさ
)
ぎたる原野に
対
(
むかひ
)
て、これが開拓を勤むる勇猛の徒を
貶
(
けな
)
す者は
怯
(
きよう
)
に
非
(
あ
)
らずむば惰なり。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
余は一人尖つた
巖角
(
がんかく
)
を踏み、
荊棘
(
けいきよく
)
を分け、岬の突端に往つた。岩間には其處此處水溜があり、紅葉した
蔓草
(
つるくさ
)
が岩に搦むで居る。出鼻に立つて眺める。
熊の足跡
(旧字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
悟
(
さとり
)
は大道なり。
學
(
まなび
)
は迂路なり。まことや成心は悟の道の
稻麻竹葦
(
たうまちくゐ
)
にして、學の路の
荊棘
(
けいきよく
)
なれば、誰かはこれを破り、これを除かむことを欲せざらむ。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
數歩にして既にその舊道のいかに嶮に、
且
(
かつ
)
いかに荒廢に歸したるかを知りぬ。昔の
大路
(
たいろ
)
には
荊棘
(
けいきよく
)
深く茂りて、をり/\
横
(
よこたは
)
れる小溪には渡るべき橋すら無し。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
敢
(
あへ
)
て往路を
俯瞰
(
ふかん
)
するものなし、
荊棘
(
けいきよく
)
の中黄蜂の
巣窟
(
すうくつ
)
あり、先鋒
誤
(
あやまつ
)
て之を
乱
(
みだ
)
す、後に
継
(
つ
)
ぐもの其
襲撃
(
しうげき
)
を被ふるも
敢
(
あへ
)
て之を
避
(
さ
)
くるの
道
(
みち
)
なし、顔面
為
(
ため
)
に
腫
(
は
)
れし者
多
(
おう
)
し
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
かうなれば、この有機體は、個人の力では絶對に切り開くことの出來ない
荊棘
(
けいきよく
)
と毒草の原始林であつた。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
近き頃、
彼
(
かの
)
ポムペイの
古市
(
こし
)
と同じく、闇黒の
裡
(
うち
)
より出でゝ人の遺忘を喚び
醒
(
さま
)
したるものは、此祠と
穀神祠
(
デメエテル
)
となり。この
祠
(
ほこら
)
の
荊棘
(
けいきよく
)
に
鎖
(
とざ
)
され、土石に埋められたること幾百年ぞ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
生を
享
(
う
)
け、
人間
(
じんかん
)
に出でゝ、心を労して
荊棘
(
けいきよく
)
を
過
(
すぐ
)
る、或は故なきに敵となり、或は故なきに味方となり、恩怨
両
(
ふた
)
つながら暴雨の前の
蛛網
(
ちゆまう
)
に似て、
徒
(
いたづ
)
らに
啻
(
た
)
だ毛髪の細き縁を結ぶ
哀詞序
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
彼等の道は
荊棘
(
けいきよく
)
と痛苦にみたされてゐるが、究極に於て彼等は「勝つ性格」にある。ゴッホもゴーガンも芭蕉もさうだ。芸術のために彼等の現世に課せられたものは献身と犠牲であつた。
エゴイズム小論
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
再
(
ふたゝび
)
荊棘
(
けいきよく
)
の
条
(
えだ
)
を
取
(
とり
)
香花
(
かうくわ
)
神前
(
しんぜん
)
に
挿
(
さしはさみ
)
供
(
くうず
)
。次に
集
(
あつま
)
る
各童
(
わらべども
)
手に木刀を
執
(
とり
)
途
(
みち
)
に
隊閙
(
たいだうし
)
、
凡
(
すべて
)
有婚
(
こんれいして
)
无子
(
こなき
)
の
婦
(
をんな
)
木刀を
将
(
もつ
)
て
遍身
(
へんしん
)
打之
(
これをうち
)
口に
荷花蘭蜜
(
こばらみ
)
と
舎
(
とな
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
もし人生を
汚濁穢染
(
をぢよくゑせん
)
の
土
(
ど
)
とせば、処女の純潔は燈明の暗牢に向ふが如しと言はむ、もし世路を
荊棘
(
けいきよく
)
の埋むところとせば、処女の純潔は無害
無痍
(
むい
)
にして荊中に点ずる百合花とや言はむ
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
其後
荊棘
(
けいきよく
)
の為めに
悉
(
こと/″\
)
く
破壊
(
はくわい
)
せられ、躰を
被
(
お
)
ふべきもの
更
(
さら
)
に無く、全身
挙
(
こぞ
)
りて
覆盆
(
ふくぼん
)
の雨に
暴露
(
ばうろ
)
せらる、
其状
(
そのじやう
)
誠に
憐
(
あはれ
)
むに
堪
(
た
)
へたり、衆相対して
眼
(
め
)
を
開
(
ひら
)
くも
閴
(
げき
)
として
声
(
こゑ
)
なく、
仰
(
あほ
)
ぎて天の無情を
歎
(
たん
)
す
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
地に
委
(
ゆだ
)
ねたる石柱の頭と瓦石の
堆
(
たい
)
とは高草の底に沒し、こゝかしこに
色硝子
(
いろガラス
)
の斷片を留めたる
尖弧
(
ゴチツコ
)
式の窓をば幅廣き葡萄の若葉物珍らしげにさし覗き、數丈の高さなる
墻壁
(
しやうへき
)
の上には
荊棘
(
けいきよく
)
叢
(
むらが
)
り生ぜり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
嗟乎
(
あゝ
)
惜
(
をしむ
)
べし、かゝる
美人
(
びじん
)
も
是
(
この
)
辺鄙
(
へんひ
)
に
生
(
うま
)
れ、
昏庸頑夫
(
こんようぐわんふ
)
の妻となり、
巧妻
(
こうさい
)
常
(
つね
)
に
拙夫
(
せつふ
)
に
伴
(
ともなは
)
れて
眠
(
ねふ
)
り、
荊棘
(
けいきよく
)
と
倶
(
とも
)
に
腐
(
くさ
)
らん事
憐
(
あはれむ
)
に
堪
(
たえ
)
たり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
嗟乎
(
あゝ
)
惜
(
をしむ
)
べし、かゝる
美人
(
びじん
)
も
是
(
この
)
辺鄙
(
へんひ
)
に
生
(
うま
)
れ、
昏庸頑夫
(
こんようぐわんふ
)
の妻となり、
巧妻
(
こうさい
)
常
(
つね
)
に
拙夫
(
せつふ
)
に
伴
(
ともなは
)
れて
眠
(
ねふ
)
り、
荊棘
(
けいきよく
)
と
倶
(
とも
)
に
腐
(
くさ
)
らん事
憐
(
あはれむ
)
に
堪
(
たえ
)
たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
○
再
(
ふたゝび
)
按
(
あんず
)
るに、孔子の
聖
(
せい
)
なるもその
灵
(
れい
)
は
生
(
いけ
)
る時よりも
照然
(
せうぜん
)
として、その
墓
(
はか
)
十里
荊棘
(
けいきよく
)
を生ぜず、鳥も
巣
(
す
)
をむすばず。
関羽
(
くわんう
)
の
賢
(
けん
)
なるも
死
(
し
)
しては神となりて
祈
(
いのる
)
に
応
(
おう
)
ず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
○
再
(
ふたゝび
)
按
(
あんず
)
るに、孔子の
聖
(
せい
)
なるもその
灵
(
れい
)
は
生
(
いけ
)
る時よりも
照然
(
せうぜん
)
として、その
墓
(
はか
)
十里
荊棘
(
けいきよく
)
を生ぜず、鳥も
巣
(
す
)
をむすばず。
関羽
(
くわんう
)
の
賢
(
けん
)
なるも
死
(
し
)
しては神となりて
祈
(
いのる
)
に
応
(
おう
)
ず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
荊
漢検準1級
部首:⾋
9画
棘
漢検1級
部首:⽊
12画
“荊棘”で始まる語句
荊棘何無情
荊棘中
荊棘路
荊棘何妬情