“墻壁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうへき91.7%
しやうへき4.2%
しようへき4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
云われるままに、伸子と素子とはその廻廊から建物の裏側へぬけて、斜面を見はらす日ざしの気持よい石段の低い墻壁しょうへきに腰をおろした。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
地にゆだねたる石柱の頭と瓦石のたいとは高草の底に沒し、こゝかしこに色硝子いろガラスの斷片を留めたる尖弧ゴチツコ式の窓をば幅廣き葡萄の若葉物珍らしげにさし覗き、數丈の高さなる墻壁しやうへきの上には荊棘けいきよくむらがり生ぜり。
ここに於てか電火ひらめき、万雷はためき、人類に対する痛罵つうばあたか薬綫やくせんの爆発する如く、所謂いはゆる「不感無覚」の墻壁しようへきを破りをはんぬ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)