“けいきよく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
荊棘92.3%
荊蕀7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余は一人尖つた巖角がんかくを踏み、荊棘けいきよくを分け、岬の突端に往つた。岩間には其處此處水溜があり、紅葉した蔓草つるくさが岩に搦むで居る。出鼻に立つて眺める。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
さとりは大道なり。まなびは迂路なり。まことや成心は悟の道の稻麻竹葦たうまちくゐにして、學の路の荊棘けいきよくなれば、誰かはこれを破り、これを除かむことを欲せざらむ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
『パリサイの徒の如く、悲しき面もちをなすことなかれ。』耶蘇さへ既にさう云つたではないか。賢人とは畢竟ひつきやう荊蕀けいきよくの路にも、薔薇の花を咲かせるもののことである。
侏儒の言葉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)