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やど
ふりがな文庫
“
良人
(
やど
)” の例文
先日も
良人
(
やど
)
が米国の料理学校の試験問題を伺って私に委しく話しましたが私はナゼ娘の時代にそういう事を試験してもらわなかったろう
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
(女中たちが、そんな乱暴なことをして済みますか。
良人
(
やど
)
なら知らぬこと、
両親
(
ふたおや
)
にだって、指一本ささしはしない。)
清心庵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「トムさん、こんなお金をいただいてどうしましょう。
良人
(
やど
)
が帰ってから叱られます。どんな内職をしても、留守のうちだけはやって行きますから……」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
はい、私の
良人
(
やど
)
が帰りませんから、尋ねて参りますのでございますが、
仮令
(
たとえ
)
夫
(
おっと
)
に
𢌞
(
めぐ
)
り逢いましても、一人の娘を
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「私の申し上げようが手ぬるいと言っていつも私は
良人
(
やど
)
に
叱
(
しか
)
られるんですよ。かんしゃくを起こして
酷
(
ひど
)
く私を
殴
(
う
)
ちのめすんです。ほんとにやりきれやしない」
六月
(新字新仮名)
/
相馬泰三
(著)
▼ もっと見る
あきれるよ
良人
(
やど
)
があり過て当りの附かない方じゃないか、
千
(
ち
)
いちゃんじゃア有るまいしとともに笑った。
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
奥様
(
おくさん
)
勿体ないこと、奥様の信仰の堅くて
在
(
い
)
らつしやいますことは、
良人
(
やど
)
が
毎々
(
つねづね
)
御噂申上げるので御座いましてネ、お前などはホンとに
意気地
(
いくぢ
)
が無くて
可
(
い
)
けないツて、貴女
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
ゆっくりお
寝
(
やす
)
みなさいませ! それから何か他に御用はありませんか? ひょっとお前さま、寝しなに誰かに踵を揉ませる
習慣
(
くせ
)
がありなさるんじゃありませんかね? 亡くなった
良人
(
やど
)
は
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
久さんのおかみは「
良人
(
やど
)
が
正直
(
しょうじき
)
だから、良人が正直だから」と流石に馬鹿と云いかねて正直と云った。東隣のおとなしい
媼
(
ばあ
)
さんも「久さん、お広さんは今何してるだンべ?」などからかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それがまだ、
良人
(
やど
)
のゐる中は兎も角、亡くなつてからといふものは一層露骨になつてきたのです。三つの時から育て上げた彼奴までがさうなんです。この眼の惡いのもみんな先妻の罸だといふんです
古鏡
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
マア綺麗ですこと。お三やちょいと御覧、誰が見てもお芋と思えないね。
良人
(
やど
)
が旅から帰って参りましたら黙ってこれを
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
そんなら
私
(
わし
)
も少し考える事があるから、兎も角も預かって置くと申しまして、その儘預かりました、ところが
彼
(
あ
)
アいう訳で
良人
(
やど
)
が島流しになりましたから
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
裾
(
すそ
)
曳摺
(
ひきず
)
りて
奥様
(
おくさま
)
といへど、女は
竟
(
つい
)
に女
也
(
なり
)
当世
(
たうせい
)
の
臍繰
(
へそくり
)
要訣
(
えうけつ
)
に
曰
(
いわ
)
く出るに
酒入
(
さけい
)
つても
酒
(
さけ
)
、つく/\
良人
(
やど
)
が
酒浸
(
さけびた
)
して
愛想
(
あいそう
)
の
尽
(
つ
)
きる事もございますれど、
其代
(
そのかは
)
りの一
徳
(
とく
)
には
月々
(
つき/\
)
の
遣払
(
つかひはら
)
ひに
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
と松村の穏かに弁疏するを、
彼
(
か
)
の春山はシヤちやり出でつ「
私
(
わたし
)
は
良人
(
やど
)
から聞きましたのです、現に松島様が御自分で御披露になりましたさうで、軍人社会では誰知らぬものも無いので御座います」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
こちらに居られます
身体
(
からだ
)
じゃなし、もう二週間の上になったって、五日目ぐらいから、やいやい帰れって、言って来て、三度めに来た手紙なんぞの様子じゃ、
良人
(
やど
)
の方の親類が、ああの、こうのって
女客
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は
舅姑
(
しゅうと
)
が
郷里
(
きょうり
)
におりましたから
此方
(
こちら
)
では夫婦
差向
(
さしむか
)
いでございましたが二十日ばかり過ぎるとある時
良人
(
やど
)
が家の近所で車から落ちて右の腕を
怪我
(
けが
)
しました。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます、
良人
(
やど
)
は
平素
(
ふだん
)
牛肉
(
うし
)
などは三
人前
(
にんまへ
)
も
喰
(
た
)
べました
位
(
くらゐ
)
で……。女「おや、お
待
(
ま
)
ちなさいまし、
早桶
(
はやをけ
)
の
中
(
なか
)
でミチ/\
音
(
おと
)
が
致
(
いた
)
しますよ。妻「
魔
(
ま
)
が
魅
(
さ
)
したのでせう。 ...
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
良人
(
やど
)
と
儂
(
わたし
)
は
歳
(
とし
)
の十
幾
(
いく
)
つも違ふのですもの、永く役に立つやうにして置かねばと何でも無しの
挨拶
(
あいさつ
)
に、
流石
(
さすが
)
おせつかいの
老婢
(
ばあや
)
もそれはそれはで
引下
(
ひきさが
)
つたさうだ
此処迄
(
こゝまで
)
来れば
憾
(
うら
)
みは無い。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
お登和さん、先日
良人
(
やど
)
が
貴嬢
(
あなた
)
から三十銭料理や二十銭料理を教えて戴きまして宅へ帰ってから一々
皆
(
みん
)
な試みてみましたが大層経済に出来てどんなに
悦
(
よろこ
)
びましてしょう。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
良人
(
やど
)
も
外
(
ほか
)
へ養子にでも往ったのではないか、女房子を振捨てゝ、
他
(
ほか
)
へ養子に
入
(
はい
)
るとは
余
(
あんま
)
り情ない不実な人と怨んでいたのは
私
(
わたくし
)
の
過
(
あや
)
まり、
良人
(
つれあい
)
が
左様
(
そう
)
いう訳になりまして
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
良人
(
やど
)
という詞を聞て今日は妬ましいよりは心細いように思われ、いつもの如く後の床柱へ
凭
(
もた
)
れて、虚と実と二つの
竜
(
りょう
)
が
肚裡
(
はらのうち
)
で闘って居ると、歌ちゃんはこの頃のろけ癖が附いたよと婢が云うを
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
中川さん、
良人
(
やど
)
が先日
貴君
(
あなた
)
の処で伺ったと申してお料理のたびに必ず
酸
(
す
)
いものと
苦
(
にが
)
いものを拵えろと申しますが酸いものはまだ出来ますけれども苦いものには困ります。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
連の者が先へ帰って来ても
良人
(
やど
)
では帰って来ませんから、何うした訳かと案じて居りましたが、田舎では其の地に長らく居りますと、養子にすると云う事を聞きましたから
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
又初めの沈黙に帰って居ると、婢は小歌の
頭髪
(
あたま
)
を見て、洗ったね何だか
低
(
さが
)
ったようだよそれに
鬢
(
びん
)
がと云って手を掛けようとするを、何でもいゝんだよこれが好きだって、おやそうだれが、
良人
(
やど
)
がさ
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
ああいう人の方が
後生
(
こうせい
)
畏
(
おそ
)
るべしだと
良人
(
やど
)
も申しておりました。この節の才子といわれる人は
直
(
す
)
ぐ物を覚えて直ぐ忘れて勉強という事をしませんから学校を出るとその先は進歩しません。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
由「はい、供には
良人
(
やど
)
が」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“良人”の意味
《名詞》
良い人。
妻から見た夫。
(出典:Wiktionary)
良
常用漢字
小4
部首:⾉
7画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“良人”で始まる語句
良人操縱
良人宅
良人学校
良人操縦法