“曳摺”の読み方と例文
読み方割合
ひきず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近頃日和下駄を曳摺ひきずって散歩するうち、私の目についた崖は芝二本榎しばにほんえのきなる高野山こうやさんの裏手または伊皿子台いさらごだいから海を見るあたり一帯の崖である。
黒斜子くろなゝこ五所紋いつところもんの上へ行儀霰ぎょうぎあられ上下かみしもを着け、病耄やみほうけて居る伊之助を、とこへ寄掛りをこしらえて、それなりズル/\座敷へ曳摺ひきずり出しますと
呼吸いきを殺して従いくに、阿房あほうはさりとも知らざるさまにて、ほとんど足を曳摺ひきずる如く杖にすがりて歩行あゆけり。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)