“ひきず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引摺84.8%
引擦7.1%
曳摺6.6%
曳擦0.5%
0.5%
牽摺0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
傾斜へ出かかるまでの自分、不意に自分を引摺ひきずり込んだ危険、そして今の自分。それはなにか均衡のとれない不自然な連鎖であった。
路上 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
併し其辺には彼の意に適った思わしい隠場所も無かったので、命令いいつけかない二本の脚を、無理に引擦ひきずってた歩き出した。
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
黒斜子くろなゝこ五所紋いつところもんの上へ行儀霰ぎょうぎあられ上下かみしもを着け、病耄やみほうけて居る伊之助を、とこへ寄掛りをこしらえて、それなりズル/\座敷へ曳摺ひきずり出しますと
彼奴あいつが盗んでいったんですよ、ホラ御覧なさい」と一郎はゆかの上をゆびさしながら「屍体を曳擦ひきずっていった跡が窓のところまでついていますよ。屍体を窓からほうりだして置いて、それから彼奴が窓を ...
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
また同書に同じ話の異態なものを挙げて牝獅が牝牛を殺し栖へひきずり往くと牛の乳呑児が母の乳を慕い追い来る、牝獅これをも殺そうとおもうたが我子の善い遊侶と思い直し乳養してふたつながら育て上げ
カントの超絶てうぜつ哲学てつがく余姚よよう良知説りやうちせつだいすなはだいなりといへども臍栗へそくりぜに牽摺ひきずすのじゆつはるかに生臭なまぐさ坊主ばうず南無なむ阿弥陀仏あみだぶつおよばず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)