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篦棒
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べらぼう
ふりがな文庫
“
篦棒
(
べらぼう
)” の例文
「あの人は
真面目
(
むき
)
だから怒ると
恐
(
こは
)
いぜ。それに、今度のことぢや、若旦那、
篦棒
(
べらぼう
)
なのぼせやうをして居なさるんだつて言ふからな。」
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
甲「出来んなら尚宜しい、さ出ろ、病身結構だ、広々した飛鳥山へ出て華々しく果合いをしなせえ、
最
(
も
)
う了簡
罷
(
まか
)
りならん、
篦棒
(
べらぼう
)
め」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「おお呼んで見ろ、おお、呼んで貰おうじゃねえか。
篦棒
(
べらぼう
)
め、今じゃ
扶持
(
ふち
)
に離れているおれ達三人、そんな事にビクついちゃいねえんだ」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……ハッハッどうだい。わかるかね。シャフトの素晴らしさが。ウン。わかるだろう。コンナ
篦棒
(
べらぼう
)
な苦心した機関長はタントいないだろうと思うがね。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「それにしても綺麗な花だなあ。見たことのねえ綺麗な花だ。焔が其尽凍ったような花だ。……おや、裏手へ廻りやァがる。へ、
篦棒
(
べらぼう
)
! 負けるものか!」
天主閣の音
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
「
篦棒
(
べらぼう
)
、さうだ
軟
(
やつ
)
けえ
面
(
つら
)
で
風
(
かぜ
)
吹
(
ふ
)
く
處
(
とこ
)
歩
(
ある
)
けるもんぢやねえ」
爺
(
ぢい
)
さんはむきに
成
(
な
)
つていつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それでもだくだく汗が流れるような
篦棒
(
べらぼう
)
な暑中や、夜具みたいに綿の入った着物を何枚もしょい込んで、それでもがたがた胴ぶるいをしながら、水っ鼻をすすり込む寒中が島国的気候なら
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
「いつって、まだ
一昨日
(
おととい
)
買ったばかりさ。
篦棒
(
べらぼう
)
に高い金を出したものよ。」
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
此世界では斯る男性的な、率直な方法が、何の
障碍
(
こだわり
)
も無く行われるので詐欺、放火、毒殺などの女性的な、
迂曲
(
まわりくど
)
い方法は
流行
(
はや
)
らぬ、此世界では良心や温情は罪悪である、正義や涙は
篦棒
(
べらぼう
)
である。
監獄部屋
(新字新仮名)
/
羽志主水
(著)
篦棒
(
べらぼう
)
め、イナゴもバッタも同じもんだ。第一先生を
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何
(
なん
)
でえ
篦棒
(
べらぼう
)
め、己が
柔和
(
おとな
)
しくして居るのだから文句なしに出すが
当然
(
あたりめえ
)
だ、
手前等
(
てめえら
)
が此の村に居ると村が
穢
(
けが
)
れらア、手前等を
此処
(
こけ
)
え置くもんか篦棒め
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「……
篦棒
(
べらぼう
)
めえ人道主義者だ……このまんま帰れあ死体遺棄罪じゃあねえか。不人情もいい加減にするがいい……
手前
(
てめえ
)
等あタッタ今までその
芸妓
(
げいしゃ
)
を……」
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「領主とは何んだ、
篦棒
(
べらぼう
)
め! そっちが領主ならこっちも領主だ! 俺は『獣人』の酋長だからな。……麗人も
糸瓜
(
へちま
)
もあるものか。同じ駒ヶ岳の住民じゃねえか」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
篦棒
(
べらぼう
)
、
以前
(
めえかた
)
のことなんぞ、
外聞
(
げえぶん
)
惡
(
わ
)
りい、
俺
(
お
)
らなんざこんで
隨分
(
ずゐぶん
)
無鐵砲
(
がしよき
)
なこたあしたが、こんで
女
(
をんな
)
にや
煎
(
え
)
れねえつちやつたから」と
首
(
くび
)
に
珠數
(
じゆず
)
を
卷
(
ま
)
いた
爺
(
ぢい
)
さんが
側
(
そば
)
でそれを
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
て
呶鳴
(
どな
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その後で彼は、チチコフにまで胡散くさそうな目を向けはじめた。どうも、相手のそんな
篦棒
(
べらぼう
)
な太っ腹が本当らしく思われなくなったので、彼は肚の中で⦅こりゃ何とも分ったもんじゃないぞ。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「
篦棒
(
べらぼう
)
めえ。
無代
(
ただ
)
で呉れてやるから無代で博士になれ。その代り開業してから診察料を取ったら承知しねえぞ」
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
又「
白痴
(
たわけ
)
た奴だ、どうもそんな事を云って
篦棒
(
べらぼう
)
め、
手前
(
てめえ
)
どう云う訳で
死人
(
しびと
)
だと云うのだ、失敬なことを云うな」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
俺ら、山男というからにゃ、頭の髪が足まで垂れ、
身長
(
せい
)
の高さが八尺もあって、鳴く声
鵺
(
ぬえ
)
に似たりという、そういう奴だと思ってたんだが、
篦棒
(
べらぼう
)
な話さ、ただの人間だあ
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「人間という動物は
自惚
(
うぬぼ
)
れと迷信で固まっているものだ」ぐらいの事はウスウス知っていないではなかったが、それにしてもコンナまで
篦棒
(
べらぼう
)
なものであろうとは
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
なんだか変にゾッとして、不意に背後を振り返って見ると、
篦棒
(
べらぼう
)
め誰もいないってものさ。が、確かにいた筈だ。あの人がいたに相違ねえ。うん、そうだ、仮面の大将がな。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
金「馬鹿ア云え、そんな事が云えるものか、あの浪人は堅い男だ、毎朝板の間へ手を突いて、お早うと丁寧に
厳格
(
こつ/\
)
した人だが、そんな
篦棒
(
べらぼう
)
な事を頭を
禿
(
はげ
)
らかして云えるものか」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「何だ喧嘩だ。喧嘩なら持って来い。俺が相手になってやる。
篦棒
(
べらぼう
)
めえ、誰だと思っていやがるんだ」
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
篦棒
(
べらぼう
)
……死ぬなんて
威
(
おど
)
し
言
(
ごと
)
を云ったら、
母親
(
おふくろ
)
が魂消て置くべいかと思って、死ぬなんてえだ、死ぬと云った奴に是迄死んだ
例
(
ためし
)
はねえ、さ
只
(
たっ
)
た今死ね、
己
(
おれ
)
は義理さえ立てば
宜
(
え
)
い
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「当城も糞もあるものか。へん
篦棒
(
べらぼう
)
め何が当城だ。当城の奴らはみんな
誘拐者
(
かどわかし
)
だ!」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「よろしい……それじゃ話そう……イヤ。話が
篦棒
(
べらぼう
)
に固苦しくなった。こっちへ来たまえ……」
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
やア是は
篦棒
(
べらぼう
)
らしゅうございます、こりゃアきっと承りましょう、
余
(
あんま
)
りと云えば馬鹿々々しい、
何
(
なん
)
でげすか、金を借りて置きながら催促に来ると、切捨てゝもよいと仰しゃるか
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ナーンだ
篦棒
(
べらぼう
)
、体のことか」源介は変に苦笑したが
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
これはあんまり
篦棒
(
べらぼう
)
な話で、多分、或るデモ主義者かゴロ付きの一人が思い付いてやった事を、市会議員の所業と結びつけた一片の
噂
(
うわさ
)
に過ぎないであろうが、それにしても
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
米「壱円弐拾銭あるのか、
篦棒
(
べらぼう
)
らしい、商売だからお払いさえ下されば米は送ります」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
土に
噛
(
か
)
じり付いても試験料をパクリ上げようという腹なんだからヒドイよ。そん時には
流石
(
さすが
)
の僕も、思わずグッと来てしまったね。何しろ若かったもんだから……
篦棒
(
べらぼう
)
めえ。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
勘「今明ける、戸が
毀
(
こわ
)
れるワ、
篦棒
(
べらぼう
)
な、少し待ちな、えゝ仕様がねえ、さあ這入んな」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……妙な性分であっしは気が長い時にゃヤタラに長いんですが、何かの拍子にカーッとしちまうと、それから先が
盲滅法
(
めくらめっぽう
)
に手ッ取り早いんで……
篦棒
(
べらぼう
)
めえ日本人じゃねえか。
人間腸詰
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
離魂病
(
りこんびょう
)
なんかてえ病気があるもんか、
篦棒
(
べらぼう
)
くせえこたア言わねえもんだ、大方支那の小説でも
拾読
(
ひろいよみ
)
しアがッて、高慢らしい顔しアがるんだろう、と仰しゃるお客様もありましょうが
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
身体
(
からだ
)
は売っても心は売らぬ」という
篦棒
(
べらぼう
)
なのが出て来るのもこの意義からであります。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
安さん何時でも
宜
(
い
)
いってえから安心して飲んで、酔って見ると気が強くならア、何んでえ
篦棒
(
べらぼう
)
め
侍
(
さむれえ
)
が何んでえという訳だ、外へ出て酒が醒めるとまた
思出
(
おめえだ
)
して怖くなるからまた飲み/\して
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
篦棒
(
べらぼう
)
めえ、キチガイだって腹は減るんだ。猿の出世したのが人間で、人間の立身したのがキチガイで、キチガイの上が神様なんだから、まだ全智全能とまでは行きかねる吾輩だ。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
勘「オイお嬢さん、
其処
(
そこ
)
にいなさったか、
篦棒
(
べらぼう
)
に探がさせなせえした」
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
篦棒
(
べらぼう
)
めえ。十時半が早けあ六時頃は真夜中だろう。
露西亜
(
ロシア
)
じゃあるめえし……」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
何だ
篦棒
(
べらぼう
)
めえ己は弱虫で泣くのじゃアねえ此ん畜生……早く
遣付
(
やっつ
)
けて
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
抜ける抜けるとか何とか
詰
(
つま
)
らねえ声を真夜中出しやがるんで……
篦棒
(
べらぼう
)
めえ、抜ける程の別嬪と思ってやがるのか……ってんで、背中を一つドヤシ付けてやりましたらヤット正気付きましたがね。
人間腸詰
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
馬「ひゃア
篦棒
(
べらぼう
)
に高い/\、もっと安いのは無いか、
此方
(
こっち
)
のは」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
篦棒
(
べらぼう
)
めえ。セント・ジョジったらアリュウシャン群島の奥じゃねえか」
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
又「何を云うのだ、なんだ
篦棒
(
べらぼう
)
め、荷が臭いことが有るものか」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「当り前の事を云うな。
篦棒
(
べらぼう
)
めえ。最初から結核だったのか、この犬は」
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
主人「
篦棒
(
べらぼう
)
な……
然
(
そ
)
ういう了簡なら猶出せません」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何も
御幣
(
ごへい
)
を担ぐんじゃありませんがね。そんな
篦棒
(
べらぼう
)
な話が
在
(
あ
)
るかって反対もしてみたんですがね。今まであの小僧が乗った船が一艘残らず沈んだのが事実だったら、今度沈むのも事実に違いない。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
山「どうも師匠
篦棒
(
べらぼう
)
だな」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「プッ……馬鹿にしちゃいけない。そんな
篦棒
(
べらぼう
)
な話が……」
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そんな
篦棒
(
べらぼう
)
な話があるものか……と云うんだろう。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
エエッ……コンナ
篦棒
(
べらぼう
)
な……不公平な……。
キチガイ地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
篦
漢検準1級
部首:⽵
16画
棒
常用漢字
小6
部首:⽊
12画
“篦棒”で始まる語句
篦棒奴
篦棒臭