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竹竿
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たけざを
ふりがな文庫
“
竹竿
(
たけざを
)” の例文
指さしたのは、お勝手寄の壁に立てかけた
竹竿
(
たけざを
)
の切れつ端、六尺くらゐもあるのに、一尺程の曲つた横木を持つた十字形のものでした。
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
網
(
あみ
)
を
張
(
は
)
つた
高
(
たか
)
い
竹竿
(
たけざを
)
には
鳥籠
(
とりかご
)
が
掛
(
かゝ
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。その
中
(
なか
)
には
囮
(
をとり
)
が
飼
(
か
)
つてありまして、
小鳥
(
ことり
)
の
群
(
むれ
)
が
空
(
そら
)
を
通
(
とほ
)
る
度
(
たび
)
に
好
(
い
)
い
聲
(
こゑ
)
で
呼
(
よ
)
びました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
百姓
(
ひやくしやう
)
の
尤
(
もつと
)
も
忙
(
せは
)
しい
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
の五
月
(
ぐわつ
)
に
病氣
(
びやうき
)
に
成
(
な
)
つた。
彼
(
かれ
)
は
轡
(
くつわ
)
へ
附
(
つ
)
けた
竹竿
(
たけざを
)
の
端
(
はし
)
を
執
(
と
)
つて
馬
(
うま
)
を
馭
(
ぎよ
)
しながら、
毎日
(
まいにち
)
泥
(
どろ
)
だらけになつて
田
(
た
)
の
代掻
(
しろかき
)
をした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
見る/\
中
(
うち
)
満月が
木立
(
こだち
)
を離れるに従ひ
河岸
(
かはぎし
)
の
夜露
(
よつゆ
)
をあびた
瓦屋根
(
かはらやね
)
や、水に
湿
(
ぬ
)
れた
棒杭
(
ぼうぐひ
)
、
満潮
(
まんてう
)
に流れ寄る
石垣下
(
いしがきした
)
の
藻草
(
もぐさ
)
のちぎれ、船の
横腹
(
よこはら
)
、
竹竿
(
たけざを
)
なぞが、
逸早
(
いちはや
)
く月の光を受けて
蒼
(
あを
)
く輝き出した。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
鷹
(
たか
)
の
羽音
(
はおと
)
でもあるやうに
唸
(
うな
)
つて
來
(
き
)
た
音
(
おと
)
は、その
竹竿
(
たけざを
)
を
手
(
て
)
にした
人
(
ひと
)
が
口端
(
くちばた
)
を
尖
(
とが
)
らせてプウ/\
何
(
なに
)
か
吹
(
ふ
)
く
眞似
(
まね
)
をして
見
(
み
)
せた
聲
(
こゑ
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
其處
(
そこ
)
には
數本
(
すうほん
)
の
竹竿
(
たけざを
)
が
立
(
た
)
てられてあるのも
同時
(
どうじ
)
に
彼
(
かれ
)
の
目
(
め
)
に
入
(
い
)
つた。
彼
(
かれ
)
は
直
(
す
)
ぐにそれが
鮭捕船
(
さけとりぶね
)
であることを
知
(
し
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
曲者——彦徳の源太は、
豫
(
かね
)
て用意したらしい
竹竿
(
たけざを
)
を手に取つて、井戸の上から覗きました。中の平次が這ひ上がらうとすれば、一氣に突き落すだけの事です。
銭形平次捕物控:148 彦徳の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのうちに
蝶々
(
てふ/\
)
は
父
(
とう
)
さんの
竹竿
(
たけざを
)
になやまされて、
手傷
(
てきず
)
を
負
(
お
)
つたやうでしたが、まだそれでも
逃
(
に
)
げて
行
(
い
)
かうとはしませんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
五百兩持出させた晩、
竹竿
(
たけざを
)
で菊次郎を
撲
(
なぐ
)
り殺したが、五百兩といふ小判を持ち運ぶ工夫はない、お銀は舟は漕げないから、川に沈めて竿を立てて
眼印
(
めじる
)
しにして置いたのだ。
銭形平次捕物控:321 橋場の人魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
俺
(
お
)
らようまづぢや八九
年
(
ねん
)
も
惱
(
なや
)
んだんだが、
蛇
(
へび
)
でこすればえゝつちから、
此
(
こ
)
ら
甘
(
うめ
)
えこと
聞
(
きい
)
たと
思
(
おも
)
つてな、
大
(
えけ
)
え
青大將
(
あをだいしやう
)
ぶらんと
柹
(
かき
)
の
木
(
き
)
からぶらさがつたから
竹竿
(
たけざを
)
で
掻
(
か
)
き
落
(
おと
)
すべと
思
(
おも
)
つたら
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「さう言へば二間位の
竹竿
(
たけざを
)
を持つて居ましたよ。流を飛越す時も、それを使つた樣子で——」
銭形平次捕物控:072 買つた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「旦那、あの晩短刀を差し込んだ
竹竿
(
たけざを
)
は何處にありました」
銭形平次捕物控:072 買つた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
泥の中に突つ立つた握り太の
竹竿
(
たけざを
)
が一本。
銭形平次捕物控:072 買つた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
竹
常用漢字
小1
部首:⽵
6画
竿
漢検準1級
部首:⽵
9画
“竹”で始まる語句
竹
竹藪
竹刀
竹箒
竹生島
竹馬
竹籠
竹林
竹箆
竹田