秩序ちつじよ)” の例文
アンドレイ、エヒミチは院長ゐんちやうとして其職そのしよくいたのちかゝ亂脈らんみやくたいして、はたしてこれ如何樣いかやう所置しよちしたらう、敏捷てきぱき院内ゐんない秩序ちつじよ改革かいかくしたらうか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そして、云ふべきことを秩序ちつじよ立てるためにちよつと思案して、自分のみじめな子供時代の話をすつかり彼女に話した。
さうしていへつぶかたしめされたとほりであつたならば、生徒中せいとちゆう一人ひとり負傷者ふしようしや出來できず、「しやがんだまゝそとよ」との第二號令だいにごうれいで、全員ぜんいん秩序ちつじよみださず
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
吉三郎が歸つて來ると、越前屋も何となく落着きを取戻して、日頃の秩序ちつじよよみがへります。
やすんでけたところさへ大抵たいてい其儘そのまゝにしてはふつていた。かれ下宿げしゆくつくゑうへに、このノートブツクを奇麗きれいげて、何時いつても整然せいぜん秩序ちつじよいた書齋しよさいからにしては、そと出歩であるいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
でぱーとめんと・すとあーではおきやくくように、うつくしいものやめづらしいものを、たいてい、なんの秩序ちつじよもなくならてゝありますが、博物館はくぶつかん陳列品ちんれつひんみな種類しゆるいをわけ順序じゆんじよをつけ
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
かれきはめてかたくなで、なによりも秩序ちつじよふことを大切たいせつおもつてゐて、自分じぶん職務しよくむおほせるには、なんでも其鐵拳そのてつけんもつて、相手あいてかほだらうが、あたまだらうが、むねだらうが
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
交通整理も何もあつたものでなく、橋下の船の中の賑ひと呼應して、庶民歡樂の立體圖をそのまゝ、それはまことに、亂雜の中の秩序ちつじよ、無作法の中の美しさとも言ふべき見物でした。
だからいくらめづらしいしなおほく、またいものがたくさんにならべてあつても、そのならかた秩序ちつじよがなくめちゃ/\であつたりしては、學問がくもんをするのにいっこうやくたないのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ですが、ロチスターさんがその氣になつて、始終しよつちゆう、こゝにお住ひになるか、でなくも、せめてもつと度々お出でになるのでなければ、だん/\秩序ちつじよが亂れてくるやうで心配なのでございますよ。
ところ勿論もちろん秩序ちつじよなく、寐言ねごとのやうで、周章あわてたり、途切とぎれてたり、なんだか意味いみわからぬことをふのであるが、何處どこかにまた善良ぜんりやうなる性質せいしつほのかきこえる、其言そのことばうちか、こゑうちかに
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)