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おんあるじ
ふりがな文庫
“
御主
(
おんあるじ
)” の例文
御主
(
おんあるじ
)
耶蘇様
(
イエスさま
)
は
百合
(
ゆり
)
のやうにお
白
(
しろ
)
かつたが、
御血
(
おんち
)
の
色
(
いろ
)
は
真紅
(
しんく
)
である。はて、
何故
(
なぜ
)
だらう。
解
(
わか
)
らない。きつと
何
(
なに
)
かの
巻物
(
まきもの
)
に
書
(
か
)
いてある
筈
(
はず
)
だ。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
御主
(
おんあるじ
)
の「ぐろおりや」(栄光)にも
関
(
かかは
)
る事ゆゑ、日頃親しう致いた人々も、涙をのんで「ろおれんぞ」を追ひ払つたと申す事でござる。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
御主
(
おんあるじ
)
の
冠
(
かんむり
)
となつた
荊棘
(
いばら
)
の木よ、
血塗
(
ちまみれ
)
の王の
額
(
ひたひ
)
に
嵌
(
は
)
めた
見窄
(
みすぼ
)
らしい冠。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「
世
(
よ
)
の
人々
(
ひとびと
)
の
御主
(
おんあるじ
)
よ、われをも
拯
(
たす
)
け
給
(
たま
)
へ。」
此世
(
このよ
)
の
御扶
(
おんたすけ
)
も
蒼白
(
あをじろ
)
いこのわが
罪業
(
ざいごふ
)
は
贖
(
あがな
)
ひ
給
(
たま
)
はなかつた。わが
身
(
み
)
は
甦生
(
よみがへり
)
の
日
(
ひ
)
まで
忘
(
わすれ
)
られてゐる。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
皆天地の
御主
(
おんあるじ
)
、あなたの
御恵
(
おんめぐみ
)
でございます。が、この日本に住んでいる内に、私はおいおい私の使命が、どのくらい
難
(
かた
)
いかを知り始めました。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
いや
勿論
(
もちろん
)
、これには
御主
(
おんあるじ
)
の
擁護
(
おうご
)
もあらうて。
自分
(
じぶん
)
の
言
(
い
)
ふことは、
兎角
(
とかく
)
出放題
(
ではうだい
)
になる、
胸一杯
(
むねいつぱい
)
に
悦
(
よろこび
)
があるので、いつも
口
(
くち
)
から
出
(
で
)
まかせを
饒舌
(
しやべ
)
る。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
「
業畜
(
ごふちく
)
、
御主
(
おんあるじ
)
『えす・きりしと』の
下部
(
しもべ
)
に向つて
無礼
(
むらい
)
あるまじいぞ。」と申しも果てず、てうと傾城の
面
(
おもて
)
を打つた。
きりしとほろ上人伝
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さてはわが
身
(
み
)
を
恐
(
こは
)
がらないのか、ちつとも
恐
(
こは
)
いと
思
(
おも
)
つてゐない。この
児
(
こ
)
の
眼
(
め
)
には、あたしの
恐
(
おそ
)
ろしい
白栲
(
しろたへ
)
が、
御主
(
おんあるじ
)
のそれと
同
(
おな
)
じに
見
(
み
)
えるのだ。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
されば恐らく、えるされむは広しと云え、
御主
(
おんあるじ
)
を
辱
(
はずかし
)
めた罪を知っているものは、それがしひとりでござろう。罪を知ればこそ、呪もかかったのでござる。
さまよえる猶太人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
が、
二足三足
(
ふたあしみあし
)
踏み出したと思うと、「
御主
(
おんあるじ
)
」と、切れ切れに叫んだなり、茫然とそこへ立ちすくんでしまった。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
抑
(
そも/\
)
われは
寄辺
(
よるべ
)
ない
浮浪学生
(
ふらうがくしやう
)
、
御主
(
おんあるじ
)
の
御名
(
みな
)
によりて、
森
(
もり
)
に
大路
(
おほぢ
)
に、
日々
(
にちにち
)
の
糧
(
かて
)
を
乞
(
こ
)
ひ
歩
(
ある
)
く
難渋
(
なんじふ
)
の
学徒
(
がくと
)
である。おのれ
今
(
いま
)
、
忝
(
かたじけな
)
くも
尊
(
たふと
)
い
光景
(
けしき
)
を
観
(
み
)
、
幼児
(
をさなご
)
の
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
いた。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
その頃「れぷろぼす」ほどな大男は、
御主
(
おんあるじ
)
の日輪の照らさせ給ふ
天
(
あめ
)
が下はひろしと云へ、絶えて一人もおりなかつたと申す。まづ身の丈は三丈あまりもおぢやらうか。
きりしとほろ上人伝
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
安
(
やす
)
らかに、おまへの
白
(
しろ
)
い
御主
(
おんあるじ
)
の
下
(
もと
)
へ
行
(
ゆ
)
け、さうして、あたしをお
忘
(
わす
)
れになつたかと
申上
(
まをしあ
)
げて
呉
(
く
)
れよ。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
クリストは、兵卒たちに追い立てられて、すでに五六歩彼の戸口を離れている。ヨセフは、茫然として、ややともすると群集にまぎれようとする
御主
(
おんあるじ
)
の紫の衣を見送った。
さまよえる猶太人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
が、
御主
(
おんあるじ
)
耶蘇基督
(
エス・クリスト
)
の名で、誓つた以上、一度した約束は、破る事が出来ない。勿論、フランシス上人でも、ゐたのなら、またどうにかなる所だが、
生憎
(
あいにく
)
、それも今は留守である。
煙草と悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その時翁の傍から、誰とも知らず、高らかに「
御主
(
おんあるじ
)
、助け給へ」と叫ぶものがござつた。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ちかごろふつと
悪魔
(
ぢやぼ
)
の
下部
(
しもべ
)
と相成つて、はるばるこの『えじつと』の沙漠まで参つたれど、
悪魔
(
ぢやぼ
)
も
御主
(
おんあるじ
)
『えす・きりしと』とやらんの御威光には叶ひ難く、それがし一人を残し置いて
きりしとほろ上人伝
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼の言葉を借りれば、「それがしも、その頃やはり
御主
(
おんあるじ
)
の眼を見る度に、何となくなつかしい気が起ったものでござる。
大方
(
おおかた
)
死んだ兄と、よう似た眼をしていられたせいでもござろう。」
さまよえる猶太人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
羅馬
(
ロオマ
)
の
大本山
(
だいほんざん
)
、リスポアの港、
羅面琴
(
ラベイカ
)
の
音
(
ね
)
、
巴旦杏
(
はたんきょう
)
の味、「
御主
(
おんあるじ
)
、わがアニマ(霊魂)の鏡」の歌——そう云う思い出はいつのまにか、この
紅毛
(
こうもう
)
の
沙門
(
しゃもん
)
の心へ、
懐郷
(
かいきょう
)
の悲しみを運んで来た。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
内陣には
御主
(
おんあるじ
)
耶蘇
(
ヤソ
)
基督
(
キリスト
)
の
画像
(
ぐわざう
)
の前に、
蝋燭
(
らふそく
)
の火が
煤
(
くす
)
ぶりながらともつてゐる。うるがんはその前に悪魔をひき据ゑて、
何故
(
なぜ
)
それが姫君の輿の上に乗つてゐたか、厳しく
仔細
(
しさい
)
を問ひただした。
悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
確に、
御約定
(
おやくぢやう
)
致しました。
御主
(
おんあるじ
)
エス・クリストの御名にお誓ひ申しまして。
煙草と悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“御主”の解説
御主(うしゅー、または、うすー)は、琉球国王の国内称号である。朝貢関係にあった明及び清からは琉球國中山王の封号を受け、対外的には琉球國中山王(琉球國王)と称した。
(出典:Wikipedia)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
“御主”で始まる語句
御主人
御主君
御主人樣
御主婦
御主筋
御主名
御主意
御主用
御主義
御主人方