山本やまもと)” の例文
そして、そこから、ヌウッとすがたをあらわしたのは、なんと、園田さんのうちの、山本やまもとという書生だったではありませんか。
塔上の奇術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
どこも就職難しゅうしょくなんおなじい。ことに都会とかいはなおさらだときいている。それを、こういうのも、じつは、むかしわたしおしえたで、山本やまもとという感心かんしん少年しょうねんがあった。
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
その七、八人の中から、わけても真犯人としての嫌疑をかけられているのは山本やまもと河瀬かわせとであった。
仮装観桜会 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
ある家の前まで来ると不意に「山本やまもとさんの……セツ子さんのおうちはここよ」
芝刈り (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
マラッカの山本やまもとに霞たなびけりあたたかき国の霞かなしも
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
山本やまもとさん、さあ、そちらへおかけください」
愚人の毒 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
なににつけてもしのばるゝはまたひとことなりしがおもひきやじようさま明日今日きのふけふのお物思ものおもいのちにかけておしたひなさるゝぬしはとへば杉原すぎはららうどのとや三輪みわ山本やまもとしるしはけれどたづぬるひとぞとかなしさ御存ごぞんければこそ召使めしつかひのれふしをがみてのおたのぢやうさま不憫いとしやとおもはぬならねどひとなんとして取持とりもたるべき受合うけあひては
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あなの中に待ちぶせしていたのは、少年探偵団の中でも、もっとも勇気があり、力の強い、中学二年生の山本やまもと酒井さかい清水しみずの三少年でした。
鉄人Q (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そんなことをかんがえながら、かべほうあたまけると、山本やまもとからもらったはなが、かわいらしいかげとしていました。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
黄櫨はぜもみぢこの山本やまもとにさやかにてあわただしくも秋は深まむ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
先生せんせいはこうなると六年生ねんせいをいいとはいえませんでした。しばらく、先生せんせいだまっていられると、六ねん山本やまもと
眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
だが何もそんなに威張いばるこたあなかろうぜ。元は貴様も俺と同じ山本やまもと商会の使用人じゃないか。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
うちへいって、あやまらなくても、半分はんぶん弁償べんしょうすればいいだろう。」と山本やまもとは、小西こにし味方みかたして、いいました。
眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
先生せんせい、こんなすずめのをお教室きょうしつってはいるのです。」と、六ねん山本やまもとが、げました。
眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
山本やまもと、そう毎日まいにちおくれてきて、どうするんだね。」と、先生せんせいは、きびしいつきで、友吉ともきちをにらみました。そして、その時間じかんわるまで、教壇きょうだんのそばにたせられたのです。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、山本やまもとくんが、じょうだんをいってわらいました。それをきいて一どうわらしました。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
先生せんせい山本やまもとくんは、はたらいているので、遅刻ちこくしたのです。」と、いいました。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつか、山本やまもとくんがあそびにきて、ラジオをきながら、この時計とけいあげて
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
きみがいってくれたら、山本やまもとくんもよろこぶだろう。ただ注意ちゅういすることは、だい一に、なにごとも忍耐にんたいだ。つぎに、男子だんしというものは、こころおもったことは、はきはきと返事へんじをすることをわすれてはならぬ。
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)