トップ
>
寢衣
>
ねまき
ふりがな文庫
“
寢衣
(
ねまき
)” の例文
新字:
寝衣
蒲団
(
ふとん
)
をば
刎
(
は
)
ねて、
勢好
(
いきほいよ
)
く飛起きた。
寢衣
(
ねまき
)
を
着更
(
きか
)
へて、雨戸を
啓
(
あ
)
けると、
眞晝
(
まひる
)
の日光がパツと射込むで、
眼映
(
まぶ
)
しくツて眼が啓けぬ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
寢衣
(
ねまき
)
をきて起きた僕と、暗い陰鬱な電氣の下で、約一時間ほど話をした。來るといきなり、芥川君は手をひらいて僕に見せた。
芥川君との交際について
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
第一
毎日
(
まいにち
)
六
時
(
じ
)
に
起
(
お
)
き、
寢衣
(
ねまき
)
を
着替
(
きか
)
へ、
蒲團
(
ふとん
)
の
塵
(
ちり
)
を
拂
(
はら
)
ひ、
寢間
(
ねま
)
其外
(
そのほか
)
居間
(
ゐま
)
を
掃除
(
さうじ
)
し、
身體
(
しんたい
)
を
十分
(
じふぶん
)
安靜
(
しづか
)
にして、
朝飯
(
あさはん
)
を
食
(
しよく
)
する
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
夫人は輕げなる
寢衣
(
ねまき
)
を着て、素絹の
長椅
(
ソフア
)
の上に横はりたりしが、我が入るを見て半ば身を起し、
左手
(
ゆんで
)
もて
被
(
ひ
)
を身に纏ひ、右手を我にさし伸べたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
寢衣
(
ねまき
)
も何もはだけ放題にはだけて、
太腿
(
ふともゝ
)
までもあらはに、口の
邊
(
あたり
)
には、
鐵漿
(
おはぐろ
)
のやうなものがベタ/\附いてゐる。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
辰男は物をも云はず、
突如
(
だしぬけ
)
に起き上つた。そして、裾の短い
寢衣
(
ねまき
)
のまゝランプを持つて階下へ下りて行つた。
行燈
(
あんどん
)
の火は今にも消えさうに搖らめいてゐた。
入江のほとり
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
涙で白粉を
斑
(
まだら
)
にした夫人は、その裾のところに半分膝を乘せて、すつかり取亂した姿だつた。看護婦は蒲團の外に滑り出て、
寢衣
(
ねまき
)
に細帶できちんと坐つてゐた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
處
(
ところ
)
へ、
細君
(
さいくん
)
はしどけない
寢衣
(
ねまき
)
のまゝ、
寢
(
ね
)
かしつけて
居
(
ゐ
)
たらしい、
乳呑兒
(
ちのみご
)
を
眞白
(
まつしろ
)
な
乳
(
ちゝ
)
のあたりへしつかりと
抱
(
だ
)
いて
色
(
いろ
)
を
蒼
(
あを
)
うして
出
(
で
)
て
見
(
み
)
えたが、ぴつたり
私
(
わたし
)
の
椅子
(
いす
)
の
下
(
もと
)
に
坐
(
すわ
)
つて
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
その中一枚はあまり見苦しく成つたと言はれて、今年からは
寢衣
(
ねまき
)
にして着ることにしました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
して倶に
貧乏
(
びんばふ
)
する時は
夫
(
をつと
)
に對して何と云譯が成べきぞ然はなく共お粂の
里
(
さと
)
は
貧窮
(
ひんきう
)
なりと云るゝ度の
肩身
(
かたみ
)
の
狹
(
せま
)
さ恥しさ御氣に
障
(
さは
)
るかは知ね共私し共は
寢衣
(
ねまき
)
にも着られぬ樣な
衣物
(
きもの
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
カピューレット
長者
(
ちゃうじゃ
)
寢衣
(
ねまき
)
のまゝにて、
其
(
その
)
妻
(
つま
)
カピューレット
夫人
(
ふじん
)
はそれを
止
(
とゞ
)
めつゝ、
出
(
で
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
彼は
寢衣
(
ねまき
)
の乾かしやうのないのに困つて、ぼんやりと窓外を眺めて居た。
哀しき父
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
柔い絹の薄綿の
寢衣
(
ねまき
)
にふところ手して、私は縁側の柱や小窓に身を倚せ、樹の枝振り、花の色、水の面、薄曇りの空の光を、
倦
(
う
)
み疲れた重い心持で眺めて居ると、折々私は自分の
傍
(
そば
)
に女がある。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
我が聲に驚き覺めぬ冬の夜のネルの
寢衣
(
ねまき
)
に汗のつめたさ
和歌でない歌
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
忽ち街の角を曲らんとする馬車二三輌あるを認めて頭を囘しゝに、かの覆面したる翁と娘とを載せたる車は我側に來りぬ。
寢衣
(
ねまき
)
纏ひたる老紳士の燭は早や消えたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
出來ることなら山陰道の
果
(
はて
)
までも行つて見たいと思ひ立つてゐたので、着更へのワイシヤツ、ヅボン下、
寢衣
(
ねまき
)
など無くてかなはぬ物の外に、二三の案内記をも携へてゆくことにした。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
記しあるにぞ見る武左衞門一
句毎
(
くごと
)
に或は驚き或は
嘆
(
たん
)
じ又悲しみ又は感じ
暫時
(
しばし
)
言葉もいでざりしは
女兒
(
むすめ
)
の生命に
係
(
かゝは
)
る
大事
(
だいじ
)
猶豫
(
いうよ
)
なすべき所に非ずと思へば
寢衣
(
ねまき
)
の
儘
(
まゝ
)
にして我家を立出で家主の門口へ行き戸を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
寢衣
(
ねまき
)
の袖で羞かしさうに、
脹
(
ふく
)
れた顏を掩うた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
車中の客を見れば、痩せて色蒼き男の
斑
(
まだら
)
に染めたる
寢衣
(
ねまき
)
を纏ひて、
懶
(
ものう
)
げに
倚
(
よ
)
り坐せるなり。馭者は疾く下りて、又二たび三たび其鞭を鳴し、直ちに馬を
續
(
つ
)
ぎ替へたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
書院
(
しよゐん
)
へ通すべし
對面
(
たいめん
)
せんとの
仰
(
おほせ
)
なり是に依て侍ひ中御廣書院へ
案内
(
あんない
)
せらる最早中納言樣には御書院に入せられ御
寢衣
(
ねまき
)
の
儘
(
まゝ
)
御着座遊
(
おんちやくざあそ
)
ばさる越前守には
敷居際
(
しきゐぎは
)
に
平伏
(
へいふく
)
せらる時に中納言樣には越前近ふ/\との御
言葉
(
ことば
)
に越前守は少し座を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
寢
部首:⼧
14画
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
“寢”で始まる語句
寢
寢床
寢臺
寢覺
寢室
寢所
寢顏
寢言
寢込
寢息