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塲處
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ばしよ
つね/″\
寳のやうに
大事がりて、
身につく
物の
隨一
好き
成りし
手綱染の
帶あげも
其まゝに
有けり、いつも
小遣ひの
入れ
塲處なる
鏡臺の
引出しを
明けて
見るに
それを
友伯父さんはよく
知つて
居ましたから、
細い
竿の
先に
蛙の
肉を
差し、
飛んで
來る
蜂の
眼につきさうな
塲處に立てゝ、
別に
餌にする
小さな
肉には
紙の
片をしばりつけて
出して
置きました。
打つや
皷のしらべ、
三味の
音色に
事かゝぬ
塲處も、
祭りは
別物、
酉の
市を
除けては一
年一
度の
賑ひぞかし、
三島さま
小野照さま、お
隣社づから
負けまじの
競ひ
心をかしく
樂しい
御休處。
父さんが
祖母さんから
貰つて
來た
金米糖なぞを
小さな
鞄から
取出すのも、その
御休處でした。
塲處によりましては、
冷い
清水が
樋をつたつて
休茶屋のすぐ
側へ
流れて
來て
居ます。
總領と
名のる
火の
玉がころがるとは
知らぬか、やがて
卷きあげて
貴樣たちに
好き
正月をさせるぞと、
伊皿子あたりの
貧乏人を
喜ばして、
大晦日を
當てに
大呑みの
塲處もさだめぬ。
三五
郎は
口惜しさを
噛みつぶして七日十日と
程をふれば、
痛みの
塲處の
癒ると
共に
其うらめしさも
何時しか
忘れて、
頭の
家の
赤ん
坊が
守りをして二
錢が
駄賃をうれしがり、ねん/\よ、おころりよ