「その男が見えなくなると、半次さんと助七さんが裏表から入って、いきなり啀み合いを始めましたよ。あれは大笑いで、へッへッ」
銭形平次捕物控:143 仏喜三郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
夜の靴:――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) (新字新仮名) / 横光利一(著)
だからその智謀の将たる点では、非常に相似ているものを持ちあいながら、この二人が、功名や地位を争って啀みあうようなことは少しもない。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ディカーニカ近郷夜話 前篇:03 ソロチンツイの定期市 (新字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
クリスマス・カロル (新字新仮名) / チャールズ・ディケンズ(著)
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア (旧字旧仮名) / シャーロット・ブロンテ(著)
長州人と我々とは、元治以来、犬と猿のように啀み合っているからな。長州征伐の時、幕府の軍勢が浪花を発向の節、軍陣の血祭に、七人の長州人を斬ったことがござるじゃろう。
茶話:03 大正六(一九一七)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
学校という一つの古臭いいじけた陰険な小さい争闘や啀み合いの絶えない木造の大きな箱。その箱の中へ毎日自分達は通わなくてはならないのだ。随分やりきれない。ぐず/\してはいられない。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
くろ潮とおや潮、そのしおが啀みあう大洋には濃い霧が乳色の層をつくっていた。蒸気船でさえ航行し兼ねると云う季節であった。そしてアメリカ人の無理に抵抗出来ず、彼らはムロランで下船した。
「その男が見えなくなると、半次さんと助七さんが裏表から入つて、いきなり啀み合ひを始めましたよ。あれは大笑ひで、へツ/\」
銭形平次捕物控:143 仏喜三郎 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
茶話:02 大正五(一九一六)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
ディカーニカ近郷夜話 後篇:02 降誕祭の前夜 (新字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
八五郎とは同年輩ですが、顏を合せると競爭意識が燃え上がるらしく、番毎犬と猿のやうに啀み合ひますが、平次が側にゐるとさすがに端たなくも振舞へません。
銭形平次捕物控:232 青葉の寮 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
銭形平次捕物控:236 夕立の女 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
忘れ残りの記:――四半自叙伝―― (新字新仮名) / 吉川英治(著)