“蝲蛄”の読み方と例文
読み方割合
ざりがに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女の市場商人がいがみあひながら、罵る相手に蝲蛄ざりがにをつかんで投げつけてゐるのや、大露西亜人モスカーリが片手で自分の山羊髯をしごきながら、片手で……。
にんじんは、口をつぐませるために、それを打とうとでもするように、そっと玉網のさおを引き上げると、これはまた、あしの繁みから、大きな図体ずうたいをした蝲蛄ざりがにがいくつとなく現われてくる。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
雪溶けの沢水の中には、のそのそと歩きまわる蝲蛄ざりがに
葡萄蔓の束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)