中心ちゆうしん)” の例文
さうして學者がくしや文學者ぶんがくしやも、かならずしも上流社會じようりうしやかい人々ひと/″\ばかりでなく、かへってひく位置いちひとほう中心ちゆうしんうつつてるようになりました。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
地球上ちきゆうじようでも、赤道せきどう中心ちゆうしんにして兩極りようきよくむかふにしたがひ、また海岸かいがんからたかやまのぼるにつれて、その寒暖かんだんおうじ、しぜんとそこにえる樹木じゆもく種類しゆるいちが
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
あゝ孤独よ! 彼は自ら求めて社会の外を歩みながらも、中心ちゆうしん実に孤独の感に堪えなかつた。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
わたし何處どこ地球ちきう中心ちゆうしんぢかくへなければならない。オヤ、どうも四千マイルりたらしいよ—』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
たとへば阿蘇山あそざん活動かつどう中心ちゆうしんたる中岳なかだけ南北なんぼくなが噴火口ふんかこうゆうし、通常つうじよう熱湯ねつとうたゝへてゐるが、これが數箇すうこ區分くぶんせられてゐるのできたいけ阿蘇あそ開祖かいそとなへられてゐる建磐龍命たけいはたつのみこと靈場れいじようとし、なかいけ
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
今頃いまごろ現代思潮げんだいしてう中心ちゆうしんとなつてゐたであらうとおもはれます。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
シイボルトを中心ちゆうしんとせるのみならずなほ洋学やうがくみなもととほし
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
が、こゝを中心ちゆうしんとしてると、どうしても良經よしつねうたから、暗示あんじつくつたにちがひありません。そして良經よしつねうた氣分きぶんをすっかりつて、一種いつしゆうたまとめてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ですから地球ちきゆうが、かりにやまがなくて一面いちめん平地へいちであつたならば、それらのみどり地帶ちたいは、赤道せきどう中心ちゆうしんにこれに並行へいこうして、きたみなみとへうつくしいをえがいて、地球ちきゆういてゐるはずですが
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
このやま平均へいきん十年毎じゆうねんごと一回いつかいぐらゐ爆發ばくはつし、山側さんそくしようずる彼方此方かなたこなた中心ちゆうしんとして鎔岩ようがんながし、あるひ噴出物ふんしゆつぶつによつて小圓錐形しようえんすいけい寄生火山きせいかざん形作かたちづくるなどする、つぎに郵船ゆうせんがメシナ海峽かいきよう通過つうかすると
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
けれどもこの作者さくしや中心ちゆうしんとしてんでゐるのは、そんなところでなく、何事なにごともないごく退たいくつな生活せいかつをしてゐるひとが、けふもまたれて、ひぐらしいてゐるとかうおもつてゐて
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)