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三足
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みあし
ふりがな文庫
“
三足
(
みあし
)” の例文
子供
(
こども
)
は、
二足
(
ふたあし
)
、
三足
(
みあし
)
歩
(
ある
)
くと
足
(
あし
)
もとの
小石
(
こいし
)
を
拾
(
ひろ
)
って、それを
珍
(
めずら
)
しそうに、ながめていました。
鶏
(
とり
)
が
餌
(
え
)
を
探
(
さが
)
していると
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まって
幾年もたった後
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところが、はりねずみのほうは、ほんの
三足
(
みあし
)
ばかり はしったかとおもうと、うねのなかにうずくまって、そのまま じっとしていました。
うさぎと はりねずみ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
が、たちまち今怒鳴りつけた事を思い出して、両腕を大きく開くや否や、猛然と
悪戯
(
いたずら
)
な女たちの方へ、
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
突進した。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その
隙
(
ひま
)
に
随
(
したが
)
ひたりし翁は、これも傘投捨てて追ひすがり、老いても力や衰へざりけむ、水を
蹴
(
けり
)
て
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
、王の
領首
(
えりくび
)
むづと握りて引戻さむとす。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それから
三足
(
みあし
)
目で、もう十マイル、すると彼は大方腰の辺までつかりました。これが海の一番深いところでした。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
▼ もっと見る
馬吉
(
うまきち
)
は
思
(
おも
)
わず
耳
(
みみ
)
をおさえて、目をつぶって、だまって
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
行きかけますと、こんどは
耳
(
みみ
)
のはたで
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
が、別に気にも留めないで、ずっとその
傍
(
わき
)
を通抜けようとして、ものの
三足
(
みあし
)
ばかり下りた処だった。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
新吉はそうして仲間と別れながら、己の挙動を
背後
(
うしろ
)
から見られているように思ったので、
三足
(
みあし
)
ぐらい歩いてふり返った。茶の中折は池の傍にある交番の前を歩いていた。
女の首
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
平次の
叱咤
(
しった
)
に誘われるように、二階から屋根伝いに表へ飛降りた三次、
三足
(
みあし
)
とも飛ばない
中
(
うち
)
に
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と玄蕃は外された木剣に引き込まれてタタタタと
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
、斜めに大地へのめり込んだが一刀流錬磨の機智——その木剣を流れ身のまま重蔵の足許臨んで地摺りに払った。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
廊下を
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
行
(
ゆ
)
きにかゝりましたが、
是
(
こ
)
れがもう主人の顔の見納めかと思えば、足も先に進まず、又振返って主人の顔を見てポロリと涙を流し、
悄々
(
しお/\
)
として
行
(
ゆ
)
きますから
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
う、う、と
唸
(
うな
)
りながら起きあがると、毛を
逆
(
さか
)
だてて、背中をふくらませて近寄ってきた。私が
一
(
ひ
)
と足さがると
二
(
ふ
)
た足寄ってくる。
二
(
ふ
)
た足さがると
三足
(
みあし
)
寄ってくる。私はもう声が出ない。
こんにゃく売り
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
その
証拠
(
しようこ
)
には、
頭
(
あたま
)
も
耳
(
みゝ
)
も
眼
(
め
)
もみんなそつちへ
向
(
む
)
いて、おまけにたびたび、いかにも
引
(
ひ
)
つぱられるやうに、よろよろと
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
、
環
(
わ
)
からはなれてそつちへ
寄
(
よ
)
つて
行
(
ゆ
)
きさうにするのでした。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
母は返事をせずに
三足
(
みあし
)
ほど部屋の中に進んで来た。すかすように欽吾を見て
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして、テーブルのほうへ、
三足
(
みあし
)
ほど進みますと
魔法人形
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
行くと、わたしはふり向いた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「はあ」と
言
(
い
)
つて、
閭
(
りよ
)
は
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
歩
(
ある
)
いてから
問
(
と
)
うた。「それから
唯今
(
たゞいま
)
寒山
(
かんざん
)
と
仰
(
おつ
)
しやつたが、それはどう
云
(
い
)
ふ
方
(
かた
)
ですか。」
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
千曳
(
ちびき
)
の大岩を
担
(
かつ
)
いだ彼は、
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
蹌踉
(
そうろう
)
と流れの
汀
(
なぎさ
)
から歩みを運ぶと、必死と食いしばった歯の間から、ほとんど呻吟する様な声で、「
好
(
い
)
いか渡すぞ。」と相手を呼んだ。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
茶屋の軒から、
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
立ちかけた鐘巻自斎が、ワッと近づく人声に、何事かと
解
(
げ
)
せぬ顔で見ていたのは、殺気立って来る由良の伝吉の禍いを待っているのと同じことになった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それを見ると政雄の好奇心が動いて来た。政雄はそっと右の手を女の
帯際
(
おびぎわ
)
にやった。と
温
(
あたたか
)
な指がそれにかかった。政雄は反響があったと思ったので、
三足
(
みあし
)
ばかり右の方へ寄って待っていた。
女の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と
三足
(
みあし
)
ばかり、路を横へ、茶店の前の、一間ばかり蘆が左右へ分れていた、根が白く
濡地
(
ぬれち
)
が透いて見えて、ぶくぶくと
蟹
(
かに
)
の穴、うたかたのあわれを吹いて、
茜
(
あかね
)
がさして、日は
未
(
いま
)
だ高いが虫の声
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
後退
(
あとじさり
)
して
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
附きてゆけば、「かしこなる
陶物
(
すえもの
)
の
間
(
ま
)
見たまひしや、東洋産の
花瓶
(
はながめ
)
に知らぬ草木鳥獣など染めつけたるを、われに
釈
(
と
)
きあかさむ人おん身の
外
(
ほか
)
になし、いざ、」
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
二足
(
ふたあし
)
が
三足
(
みあし
)
、
五足
(
いつあし
)
が
十足
(
とあし
)
になって段々深く入るほど——
此処
(
ここ
)
まで来たのに見ないで帰るも
残惜
(
のこりおし
)
い気もする上に、何んだか、
旧
(
もと
)
へ帰るより、前へ出る方が
路
(
みち
)
も
明
(
あかる
)
いかと思われて、
些
(
ち
)
と
急足
(
いそぎあし
)
になると
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
三
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“三足”で始まる語句
三足目