“たはごと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
囈言23.1%
囈語23.1%
譫言23.1%
贅言7.7%
妄言7.7%
謔言7.7%
譫語7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
西瓜すいくわを食ふな眞桑瓜まくはうりを食ふな、あるひは章魚たこが惡い生水なまみづが危險だとかいふやうな訓示が懸廳から村役場や警察の手を經て村々へ傳へられるのを、漁夫どもはいはれのない囈言たはごととして聞き流してゐた。
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
ハタとにらんでそちまでがおなじやうになん囈語たはごと最早もはや何事なにごとみゝもなしそちさずば自身じしんにとむるつまつきのけつゝ病勞やみつかれてもおい一徹いつてつあがりがまちに泣頽なきくづれしおたか細腕ほそうでむづとりつちから
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
とてもつもらば五尺ごしやく六尺ろくしやく雨戸あまどけられぬほどらして常闇とこやみ長夜ちやうやえんりてたしともつじた譫言たはごとたまふちろ/\にも六花りくくわ眺望ながめべつけれど
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何だやかましい贅言たはごと云ずと此おれを叔父だとぬかせばすむ事だとのゝしる聲の耳にいり九郎兵衞は不※目をさまし猶も樣子を打聞うちきくわびる一人の女の聲扨は我今ねぶりし中惡物わるもの共がお里を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なし今にもどると宥めるを下役したやく共は贅言たはごと云せず引立よと遠慮會釋ゑんりよゑしやくもあら/\しく足輕あしがるなは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
隔離病舎に収容された晩などは知覚が朦朧になり、妄言たはごとまで言つた位。適切てつきりチフス性の赤痢と思つて加藤も弱つたのであるが、三日許りで危険は去つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
いからしコレ小僧和主てまへ何處どこの者かは知ねど大藤の娘お光さんに癲癇が有るるとは何の謔言たはごとあのお光さんは容貌きりやうく親孝心でやさしくて癲癇所ろか病氣は微塵みぢんいさゝかない人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
云出し浴衣ゆかたのまゝ夜中やちうに飛出したり處は木曾の山中やまなかなり雨あがりに道は惡し行先は何やら勝手知れず其うへ飛出してから氣が付けば足の痛みありそして車は更なり家もなしドウも木曾山中の夜景は妙だとは酒の云せる譫語たはごとにて矢鱈やたらと豪傑がる拙者は
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)