“たわこと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
戯言33.3%
囈言16.7%
囈語16.7%
癡言16.7%
譫言16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
安「な何を戯言たわこと、勘弁相ならん」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
醜悪を彩る絢爛けんらんさに、都会も酔い、人も囈言たわことを云って日を送っていた。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『粋狂? ……そう見えるか。江戸の人間には、そうも見えようなあ。おぬしのように、明日の日本が、うなるかも知らず、飲んで、囈言たわことざいて、虫けらみたいに、生きている奴が大概だから』
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私の知るところによれば、化け物などというものはまず酔っ払いの囈語たわことか、それとも錯覚ですな。ところで今夜、あなたは酒を飲んでいられない。
そこで、彼は悪寒さむけを感じて熱病にかかるとともに、幽霊が出るなどとつまらない囈語たわことをいうようになった。要するに、過労が彼の病気の原因ともなり、死因ともなったので、可哀そうなものさ。
その上、癡言たわことけ、とお叱りを受けようと思いますのは、娼妓じょろうでいて、まるで、そのおんな素地きじ処女むすめらしいのでございます。ええ、他の仁にはまずとにかく、てまえだけにはまったくでございました。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「なんの、あのような奴が譫言たわこと……。」と、師直は息をはずませながら言った。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)