“たわごと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
囈言27.1%
譫言16.9%
囈語15.3%
戯言10.2%
痴事8.5%
痴言6.8%
譫語6.8%
妄語1.7%
愚言1.7%
虚言1.7%
譫妄1.7%
讒言1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是で見るとアノ咒語は決して狂人の作った囈言たわごとではない、確かな謎が籠って居るのだ、丸部家が先祖代々から其の当主にアノ咒語を暗誦させたも無理はない
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
その言葉は実に憎むべき言葉である。そりゃどういうことかというと、目的を達する為にはいかなる方法をもるべしという譫言たわごとである。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
さもなけりゃ、オネーギンだとか、ペチョーリンだとか、バイロンのカインだとか、バザーロフだとかについて、囈語たわごとを並べだす。そして言うのだ。
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
だれの戯言たわごとぞ! クリストフが見たフランス人は、ラインの彼方かなたのあらゆる批評家よりも、さらに多く音楽上の知識をそなえていた——何にも知らない時でさえも。
めて居る時、御貴殿は父上を諌める気力もなく、山中に逃避して、女子供の機嫌を取るとは何んという痴事たわごと
しかし泰平なればこそさような痴言たわごとも吐けるのだ、いざ合戦となった場合どちらが御馬前の役にたつか、叩きのめすという言葉こそ幸い、心得のほどを此処ここで拝見つかまつろう
足軽奉公 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
モンセーニュールの接見会リセプションで、人の心を迷わす彼等の譫語たわごとを手当り次第の人間の耳に注ぎ込んでいた。
「謎は依然として前と同じくらい厄介やっかいなようだね。『悪魔の腰掛け』だの、『髑髏』だの、『僧正の旅籠』だのというような、こんな妄語たわごとから、どうして意味をひっぱり出すことができるのかね?」
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
恋には人間の真髄が動く、とか聴かされて、又感服した。其他そのたまだ種々いろいろ聴かされて一々感服したが、此様こんな事は皆愚言たわごとだ、世迷言よまいごとだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「何を虚言たわごと! 何を莫迦ばかめ!」
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
幻から幻に移り変って行くのだったが、やがて終いには、その深々とした神秘、伝奇めいた香気に酔いしどれてしまって、譫妄たわごとにも、殺人事件の犯人などどうでもよいと思われたほど
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「何を申すぞ、ええ讒言たわごと! 良人おっとの生死も確かめず、むざむざ敵に捕われて、おめおめ賊砦ぞくさいへ参るような、不覚至極の妻なんどに逢いたいと思うこの右門か?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)