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譫言
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たわごと
ふりがな文庫
“
譫言
(
たわごと
)” の例文
役目と存じて、何事にも、
唯々
(
いい
)
と返辞をして居れば、よい気になって、果しもない
譫言
(
たわごと
)
まで問わっしゃる。お許、
饗応役
(
きょうおうやく
)
ではござらぬか。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その言葉は実に憎むべき言葉である。そりゃどういうことかというと、目的を達する為にはいかなる方法をも
執
(
と
)
るべしという
譫言
(
たわごと
)
である。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
夕方、その辺から妙な
譫言
(
たわごと
)
をいう声が聞えて来た。あれはもう死ぬるな、と私は思った。それから間もなく、もう念仏の声がしているのであった。
廃墟から
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
病人は暮方から熱が高まり、夜は悪夢にうなされて
譫言
(
たわごと
)
を言い、
屡〻
(
しばしば
)
水をもとめた。明方に漸く寝しずまるのが例であった。附添の男は和尚に
祈祷
(
きとう
)
を
懇願
(
こんがん
)
した。
閑山
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
無産者大衆が教育の機会均等を実質的に享受しているなどということは、全くの
譫言
(
たわごと
)
にすぎまい。
思想と風俗
(新字新仮名)
/
戸坂潤
(著)
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譫言
(
たわごと
)
! 勝敗は時の運じゃ。昨日までは我が手にあって生殺与奪己がまま、
愍然
(
びんぜん
)
至極の汝らが、今日意外にも自由となりこの武者所鬼王丸を指揮せんとは片腹痛し。何を
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今やなぞ申しましたる儀は、全く
譫言
(
たわごと
)
にござります。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さてさてその方は矛盾の
譫言
(
たわごと
)
を申す奴かな。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
いやはや、劉璝は迷信家だ。山野の狂人の
譫言
(
たわごと
)
をそれほどに尊重するなら、馬のいななきにも、
狗
(
いぬ
)
の啼き声にも、いちいち進退を問わねばなるまい。——外敵に当るまえに、まず心中の敵を
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何を
譫言
(
たわごと
)
、求林斎め!」太郎丸笑って相手にしない。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“譫言”の意味
《名詞》
譫言(せんげん 熟字訓:うわごと)
発熱などにより無意識のうちに発する言葉。うわごと。
筋が通らないこと。でたらめ。
(出典:Wiktionary)
譫
漢検1級
部首:⾔
20画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“譫”で始まる語句
譫語
譫妄
譫
譫事
譫話
譫呆様
譫忘状態