痴言たわごと)” の例文
旧字:癡言
「何を莫迦ばかな! 痴言たわごと申すな! 将軍様真筆の遺言状など、あるはずはなく、よしあるとも、何んの越中定信なんどの手に……」
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかし泰平なればこそさような痴言たわごとも吐けるのだ、いざ合戦となった場合どちらが御馬前の役にたつか、叩きのめすという言葉こそ幸い、心得のほどを此処ここで拝見つかまつろう
足軽奉公 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「はずみに申した下司げす痴言たわごと、お聞捨てにねがいます」
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「飲む飲まぬ、何を痴言たわごと、息ある限りあの女、拙者を狙うことご存知ないか!」
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何を痴言たわごと! 口を酸くしてこの拙者、百姓の惨苦、一揆の状況、事を細かに申し上げ、お出張りお願いいたしまするや、余はいわゆる名門の出、それに金銭に事も欠かぬ、そういう身分でありながら
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
痴言たわごと申すな!」
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)