譫語たわごと)” の例文
熱の譫語たわごととも聞えなかった。と言って子供の口からこんな言葉が出ようとも思われなかった。私は夢を辿る気がした。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
モンセーニュールの接見会リセプションで、人の心を迷わす彼等の譫語たわごとを手当り次第の人間の耳に注ぎ込んでいた。
ちょっと聞くと誠に出任せな譫語たわごとのようだが実は支那に古来虎多く、その民また特に虎に注意して色々と区別を付ける事あたかもわが邦で鷹や馬に色々種別を立てたごとし。
こういう苦行僧のほかに、別の宗派へ飛び込んで行った他の三人がいた。その宗派というのは、「真理の中心」がどうのこうのという譫語たわごとで事態を矯正しようとするものであった。
寝言また白痴のごとき譫語たわごとのみ、さっぱり要領を得ぬが、いずれも村の庄屋を勤めた人故、狂人にもあるまじ、その要領を得がたきは、彼らが朝夕見慣れいた平凡極まる事物一切が