“生水”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なまみず71.4%
なまみづ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はその目的で、チブス菌のいそうなものをしきりに細君にべさせました。『亜米利加アメリカ人は食事の時に生水なまみずを飲む、水をベスト・ドリンクだと云って賞美する』
途上 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
悲愴パセティックシンフォニー」がモスコーで演奏された日チャイコフスキーの不慮の死は伝えられた。一部に自殺説もあったが実際には生水なまみずを飲んでコレラにかかったためであった。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
赤坊を亡くしてから生水なまみづを毒のやうに思ふ姉は、飲むなと襖ごしにお末を叱つた。お末は直ぐやめて姉の部屋に這入つて来た。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
西瓜すいくわを食ふな眞桑瓜まくはうりを食ふな、あるひは章魚たこが惡い生水なまみづが危險だとかいふやうな訓示が懸廳から村役場や警察の手を經て村々へ傳へられるのを、漁夫どもはいはれのない囈言たはごととして聞き流してゐた。
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)