“かう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カウ
語句割合
20.0%
8.1%
7.3%
4.6%
4.6%
3.5%
斯様3.1%
3.1%
3.1%
2.7%
2.7%
2.3%
1.9%
1.5%
1.5%
1.2%
斯樣1.2%
此様1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
稿0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
0.4%
如是0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
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0.4%
0.4%
0.4%
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0.4%
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0.4%
此樣0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
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0.4%
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0.4%
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這般0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙草盆たばこぼんかうかをりのみして、にいまだ人影ひとかげなきとき瀧君たきくん光景くわうけいは、眞田さなだ六文錢ろくもんせん伏勢ふせぜいごとく、諸葛亮しよかつりやう八門遁甲はちもんとんかふそなへる。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それにくはへてをとこ周旋業しうせんげふも一かううまくはかないところから、一年後ねんごには夫婦別ふうふわかれとはなしがきまり、をとこはゝいもうととをれて関西くわんさいく。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
彼女の音楽好きは益々かうじて来た様子であるが、云ふまでもなく、彼女自身はその理由をつきとめてはゐないのである。
日本三文オペラ (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
しなかうしてつめたいかばねつてからもあしそこ棺桶くわんをけいたまいへだてただけでさら永久えいきうつちあひせつしてるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
案内者はかう云つて、仲に立つた者が此レールを請負つて、一間ばかりの橋一つにも五十圓の、枕木一本が幾圓のと、不當な儲をした事を話す。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
賣てとかき口説くどき親子の恩愛おんあいかう暫時しばしはても無りけり漸々やう/\にしてつまお安はおつなみだ押拭おしぬぐ夫程迄それほどまでに親を思ひ傾城遊女けいせいいうぢよと成とても今の難儀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
、世間では彼此かれこれ申すさうぢやありませんか、私ヤ、うせ斯様かうしたからだなんですから、ちつともかまやしませぬけれど、其れぢや、先生に御気の毒ですものねエ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
この第三回のかう、われは髪を剃りつゑを曳きて古人の跡を蹈み、みづから意向を定めてありしかば義友も遂に我に迫らず、遂に大坂の義獄にあづからざりしも
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ひる終日ひねもす兵術へいじゆつしうし、よる燈下とうか先哲せんてつとして、治亂ちらん興廢こうはいかうずるなど、すこぶいにしへ賢主けんしゆふうあり。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
見て餘所よそながらなる辭別いとまごひ愁然しうぜんとして居たる折早くも二かうかね耳元みゝもとちかく聞ゆるにぞ時刻じこく來りと立上りおとせぬ樣に上草履うはざうりを足に穿うがつて我家を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
すでにして大夫たいふ鮑氏はうしかうこくぞくこれみ、景公けいこうしんす。景公けいこう穰苴じやうしよ退しりぞく。しよやまひはつしてす。田乞でんきつ田豹でんへうこれつてかうこくうらむ。
頻繁ひんぱん行方ゆくへ不明になることに思ひ當りました——芝伊皿子いさらごの荒物屋の娘お夏、下谷竹町の酒屋の妹おえん、麻布あざぶかうがい町で御家人の娘おかう——、數へて見ると
友達いやしがりて万年町まんねんてうの呼名今に残れども、三五郎といへば滑稽者おどけものと承知して憎くむ者の無きも一徳なりし、田中屋は我が命の綱、親子がかうむる御恩すくなからず
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その飛沫とばちりが秋子に向けられる。秋子はオド/\して、鷹雄の時偶ときたま話しかける言葉にも返事がしつくりと行かぬやうになる。するとヂリ/\と不機嫌が更にかうじるのだ。
愚かな父 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
我々は新聞紙の一隅に「長束正家儀、永々病気の処、薬石やくせきかう無く」と云ふ広告を見ても、格別気の毒とは思ひさうもない。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かうを彼と結ぶもの、当世の才人すくなからず。その中に一詩人あり。Charles Baudelaire と云ふ。マネが侯爵夫人の画像を得て、愛翫あいがんする事洪璧こうへきの如し。
『あれは彼樣あゝと、これは斯樣かうと——』
昨夜なぞは遅くまで洋燈ランプの下で其事を考へて、もし先輩と二人ぎりに成るやうな場合があつたなら、彼様あゝ言はうか、此様かう言はうかと、さま/″\の想像にふけつたのであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
代助はかぜを恐れて鳥打とりうち帽をかぶつてゐた。かぜは漸くんで、強いくも隙間すきまからあたまうへらした。さきく梅子と縫子はかさひろげた。代助は時々とき/″\かうひたひまへかざした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
のがれなんとせども惡者承知せず彼是ふうち其骨柳こり渡せと手を掛るに傳吉今は一生懸命右をはらへば左より又た一人が腕首うでくびしつかと取てうごかせずかうはてたる折柄此處に來たる旅人あり此有樣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
顏へすゝを塗る手は古いが、眼尻へ鬢附油びんつけあぶらを塗つて、頬の引つつりをかうで拵へるとは新手あらてだつたね。
せないさゝか有ても調法なは金なり心がすまずば其金にていもとお富へ何なりと江戸土産みやげなどかうて行れよ然すれば我が請たも同樣かならず/\心配しんぱいしやるなと手にだも取ず押戻おしもど肉身にくしんわけたる舍弟おとゝ十兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
數年すうねんらいなみまくらわた水夫すゐふども未曾有みそういうかう航海かうかいだとかたつたほどで、したがつ其間そのあひだには格別かくべつしるほどこともない。
以て結納ゆひなふまで取交したるなかなれば假令癲癇てんかんの病ありとも吾儕わしよいというならばそれまでにして父母ちゝはゝあへかういふすぢ有るまじ夫をして病有るものはといふわけならば一おうは我に話して縁組を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はたしてさるゑないでる。もういまでは余程よつぽど年紀としであらう。すりや、さるのぢいさんだ。道理だうりで、かうた、ものゝわかつたやうな、そしてまじめで、けろりとした、めうかほをしてるんだ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ちからこめて、むかうへしてたがかうがないので、手許てもとくと、さつひらいた。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しかれども机上きしやう編筆へんひつせはししば/\稿かうだつするの期約きやくうしなひしゆゑ、近日このごろつとめて老人が稿本かうほん残冊ざんさつていし、もつて其乞そのこひさづく。
〔譯〕論語ろんごかうず、是れ慈父じふの子を教ふる意思いし孟子まうしを講ず、是れ伯兄のをしふる意思いし大學だいがくを講ず、あみかうに在る如し。中庸ちゆうようを講ず、くもしうを出づる如し。
かうたるはば乱すと。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
吾人も亦た※血せんけつかうぶるの運を甘んずべし、然れども希望の影吾人を離れざる間は、理想の鈴胸の中に鳴ることの止まざる間は、吾人は基督の経綸を待つに楽しきなり。
最後の勝利者は誰ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
讀者どくしや諸君しよくん御記臆ごきおくだらう。弦月丸げんげつまるまさに子ープルスかう出發しゆつぱつせんとしたとき何故なにゆゑともなくふかわたくしまなことゞまつた一隻いつさうあやしふねを。
私共わたくしども乘組のりくはづ弦月丸げんげつまると、おなおなこくに、ネープルスかう出發しゆつぱつする海蛇丸かいだまる目的もくてきまでもありません。
尚汝の了見も腹蔵の無いところを聞きたく、其上にまた何様とも為やうと、我も男児をとこなりや汚い謀計たくみを腹には持たぬ、真実ほんと如是かうおもふて来たは、と言葉を少時とゞめて十兵衞が顔を見るに
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
是非先方むかうより頭を低し身をすぼめて此方へ相談に来り、何卒半分なりと仕事を割与わけて下されと、今日の上人様の御慈愛おなさけ深き御言葉を頼りに泣きついても頼みをかけべきに、何として如是かうは遅きや
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
新山堂と呼ばるる稲荷神社のすぐ背後うしろの、母とは二歳ふたつ違ひの姉なる伯母の家に車のながえを下させて、出迎へた、五年前に比して別に老の見えぬ伯母に、『マア、かうさんの大きくなつた事!』
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かうさん、豆腐屋が来なかつたやうだつたネ。』
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
(三六)かうきよき、(三七)かたちそむいきほひきんずれば、すなはおのづかめにけんのみいまりやうてう相攻あひせむ。輕兵けいへい鋭卒えいそつかならそとき、(三八)老弱らうじやくうちつかれん。
厚かましいお願だが、彼等の孤弱を憐れんで、今後とも道塗だうと飢凍きとうすることのないやうにはからつて戴けるならば、自分にとつて、恩かう、之に過ぎたるはい。
山月記 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
十二年には八男かうらうが生れた。家譜に「文政己丑十一月七日生、幼名浅岡益寿贈ところ」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
(柳緑花紅碑をたづぬ。夜いまだあけざる故尋不得。)矢弓茶店(奴茶屋といふ、片岡流射術の祖家なり)に小休す。数里行て夜まさにあけたり。うばふところより日の岡峠にいたる。かう高からず。踢揚茶店けあげちややに休す。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
詩歌はその又微妙なものさへつかめば、或程度の巧拙かうせつなどは余り気がかりになるものではない。が、先生の短歌や発句はかうは即ち巧であるものの、不思議にも僕等に迫つて来ない。
或る日の夕暮なりしが、余は獣苑を漫歩して、ウンテル、デン、リンデンを過ぎ、我がモンビシユウ街の僑居けうきよに帰らんと、クロステルかうの古寺の前に来ぬ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
亭主ていしゆきはめて慇懃いんぎんに「えゝ(おかゆ)とはきますでせうか。」「あゝ、れはね、かうかうやつて、眞中まんなかこめくんです。よわしと間違まちがつては不可いけないのです。」なんと、先生せんせい得意とくいおもふべし。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
尊い上人様の御慈悲は充分了つて居て露ばかりも難有う無は思はぬが、あゝどうにもかうにもならぬことぢや、相手は恩のある源太親方、それに恨の向けやうもなし
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かうして慨せざる可けんやと、息巻いきまき荒き人の声の、蟇口がまぐちの中より出づるものならぬは、今に於てわれの確信する所なりと雖も、曾て燕趙悲歌えんてうひかの士おほしてふ語をきける毎に
青眼白頭 (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
「言、未だをはらず。門たちまひらく。数人有り。一巨桶いちきよとうかうして出づ。一吏文書を執つてその後に随つて去る。衆即ち裸婦を擁して入る。賈もまた随つて入る。」
鴉片 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
けれども、ふゆ鳥打帽とりうちばうかむつた久留米絣くるめがすり小僧こぞうの、四顧しこ人影ひとかげなき日盛ひざかりを、一人ひとりくもみねかうして勇氣ゆうきは、いまあいする。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こころみに問う、天下の男子、その妻君が別に一夫を愛し、一婦二夫、家におることあらば、主人よくこれを甘んじてその婦人につかうるか。また『左伝さでん』にそのしつかううということあり。
中津留別の書 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
さもたり。ちかづくまゝに。にほは。そもかう款貨舖ぐやの。むすめかも。ゆびはさめる。香盆かうばこの。何爲なにことなりや。時々とき/\に。はなかさして。くめるは。
「西周哲学著作集」序 (旧字旧仮名) / 井上哲次郎(著)
後に宝素の裔小島かう一さんに乞うて小島氏の由緒書を借抄することを得、終に其月日をもつまびらかにするに至つたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
かう退しりぞきぬ
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
千島ちしま事抔ことなどうはさしあへるを耳にしては、それあれかうと話してきかせたく鼻はうごめきぬ、洋杖ステツキにて足をかれし其人そのひとにまで、此方こなたよりゑみを作りて会釈ゑしやくしたり、何処いづくとさしてあゆみたるにあらず
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
全くは私に御飽きなされたので此樣かうもしたら出てゆくか、彼樣あゝもしたら離縁をと言ひ出すかといぢめて苦めて苦め拔くので御座りましよ、御父樣も御母樣も私の性分は御存じ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しら鷺の羽ばたく程のあえかなる川波立つれ老松らうしようかう
Bは古い駅舎のかうの上に毛布を敷いて夜ごとに佗しく寝るH夫妻を想像した。一輌の轎車の覚束なく塞外の地へと一歩々々動いて行くさまを想像した。
(新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
六十四卦の中でこの「地山謙」だけがどのかうにも凶が出ず、その代りどのかうも謙を守つて終りをまつたくするといふ約束を持つてゐる。
地山謙 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
かうとして玉をあざむく小人せうじん
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
もうそこは濶い濶い浪逆浦なさかうらで、右には浮洲を隔てゝ香取の丘が見え、左には鹿島からやゝ南に下つてゐるかういけのあるあたりの樹木の多い丘陵が展げられて見えた。
船路 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
彼にも粋あり、此にも粋あり、彼にもかうあり、此にも糠あり、みだりに此の粋を以て、彼の粋を撃たんとするは誰ぞ。ほしいまゝに此の糠を以て、彼の糠を排せんとするは誰ぞ。
頑執妄排の弊 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
仰げよ萬世一系の皇統、巍々ぎぎたる皇謨くわうぼは無限にす。ああ、八かう肇國てうこく青雲せいうんは頭上にある。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
平野の打續く衞の風景とは凡そ事變ことかはつた・山勝ちのかうの都に、侘しい三年の月日を送つた後、太子は遙かに父衞公の訃を聞いた。
盈虚 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
そこで先生せんせいしたがきをると「ヰルナラタヅネル」一字いちじのことだ。わたしかう一考いつかうしてしかして辭句じくあらためた。「ヰルナラサガス」れなら、局待きよくまち二字分にじぶんがきちんとはひる、うまいでせう。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
豊臣太閤征韓のとき船此洲にかうして甚危かりし故船頭与次兵衛自殺せしとなり。北方は玄海灘渺々然として飛帆鳥のごとく後島うしろのしまはみな盃のごとし。壮雄限なし。日已申時。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
吸物のふたを取ると走りの松蕈まつたけで、かうばしい匂がぷんと鼻にこたへる。給持きうぢ役僧やくそうは『如何どうだ』といつた風に眼で笑つて、してつた。
茸の香 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
倉成竜渚りゆうしよの歿したのは前年文化九年十二月十日で、齢は六十五であつた。名はけいであつたらしい。鉛字えんじの世となつてから、経と書しかうと書し、諸書区々まち/\になつてゐる。あざなは善卿、通称は善司であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その斯く教へたるもの、要するに人間の中に存在する心は至大至重のものにして、俗眼大小の以てかうすべきにあらず、学問律法の以て度測すべきものにあらず
各人心宮内の秘宮 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
女房にようぼが無いで身締みじまりどうかうのなどと其様そんな心配は、長二や、お前のことだもの少しも有りはせぬが、お前にしてからが何程心淋しいか知れはせぬよ、女など何の役にも立たぬ様に見えるが
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
然らば尚書(○書經)仲虺ちゆうきかうに「徳さかんなるは官を懋んにし、功懋んなるは賞を懋んにする」と之れ有り、徳と官と相配し、功と賞と相對するは此の義にて候ひしやと請問せいもんせしに、翁欣然として
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
かうべしと頓々やう/\に決定して立花左仲はやがて支配へ書面を持參ぢさんせんと爲時するとき安間平左衞門は左仲を呼止よびとめ御邊ごへん此書面の趣意を能々はらへ入れ置きもし宮崎内記儀直々ぢき/\御尋ねあらば其時こそ日頃の智辯ちべん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
落合かうあざなは子載、はじめ鉄五郎、後敬助と称し、䨇石と号した。日向国飫肥おびの人である。䨇石の事は三村清三郎、井上通泰、日高無外、清水右衛門七の諸家の教に拠つて記す。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
嬢様も好い加減に思切らせないと這般かういふ奴が瘋癲きちがひになるのだと思召して、其次来た時に断然きつぱりと、世間が煩さう厶いますから当分お尋ねはお断り申します
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
景公けいこう諸大夫しよたいふかうむかへ、ねぎられいし、しかのちかへつて(三二)しんかへる。すでにして穰苴じやうしよたつとんで大司馬たいしばす。田氏でんしもつ益〻ますますせいたつとし。
羽織、半纏、或は前垂まへだれ被布ひふなんどいふものの此外になほ多けれどいづれも本式のものにあらず、別にかうを分ちて以て礼服とともに詳記しやうきすべし。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
私が国を出る時、車屋の老夫婦が大事にして、可愛がってかうからというので、その鳥を与えて来たのだ。
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)