“加”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くは27.1%
くわ26.0%
おま12.7%
くわわ7.2%
おまけ2.8%
2.2%
くはゝ2.2%
2.2%
くはは1.7%
くはふ1.7%
くわう1.1%
くわえ1.1%
しか1.1%
カナダ1.1%
1.1%
1.1%
クハヽ1.1%
0.6%
クハハ0.6%
あわ0.6%
0.6%
かが0.6%
くはへ0.6%
くわは0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それにくはへてをとこ周旋業しうせんげふも一かううまくはかないところから、一年後ねんごには夫婦別ふうふわかれとはなしがきまり、をとこはゝいもうととをれて関西くわんさいく。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
孝二こうじは、二十せんそうとってきたのを、小泉こいずみ二人ふたりぶんにしてしました。これで、小泉こいずみもこの遊戯ゆうぎくわわることができたのです。
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
秘かに想ひを寄せてゐた照子は、勝ち誇つたやうにかたづいてしまつたし——おまけに高を括つてゐた学校は落第してしまつたし、……。
明るく・暗く (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
権太夫の長男太郎長俊ながとしと次子次郎長世ながよとは承久しょうきゅうの乱に京方の供をなして討死うちじにし、三子四郎兵衛尉宗俊ひょうえのじょうむねとしは同じ合戦に関東方にくわわった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
幾度いくたびえ、幾度殺されそうにしたか解らないこのそこないの畜生にも、人が来て頭をでて、おまけに、食物くいものまでも宛行あてがわれるような日が来た。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
えつのう、百万石の威勢にかけて、冬、お国もとで雪を凍らせ、道中金に糸目をつけずにこれを江戸ご本邸に運ばせて、本郷のこのお屋敷内の雪室深くへ夏までたくわえ
團十郎だんじふらう澁味しぶみくはゝつたと、下町したまちをんなだちが評判ひやうばんした、御病氣ごびやうき面痩おもやせては、あだにさへもえなすつた先生せんせいかたへ、……あゝかじりついた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みぎうち説明せつめいりやくしてもよいものがある。しかしながら、一應いさおうはざつとした註釋ちゆうしやくはへることにする。以下いかこううてすゝんでく。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
彌五郎の娘と恋をして居る大阪侯がたある武士が仇打かたきうちくははらうか結婚しようかと煩悶したり、又彌五郎の茶屋遊びの場などがあつて
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
この行甚だ楽しからず、蒼海約して未だ来らず、老侠客のかほ未だみえず、くはふるに魚なく肉なく、徒らに浴室内に老女の喧囂けんがうを聞くのみ。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
春濤は失意にくわうるにおこりわずらい、毅堂の帰府を待ち得ず悄然しょうぜんとして西帰の途に上った。これらの事は皆『春濤先生逸事談』に記述せられている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
くわえてフークでサラサラとまぜてフライ鍋へバターをしいてその品物をなよくいためるのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
あの六左衛門の親戚でしか讐敵かたきのやうに仲の悪いとかいふ男から斯の話がれたとのこと。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
(七月のカナダの南部に夏がようやくきて、雷の音に雨が降り、夜空は晴れわたった。麦畑と薯畑が広々として海のごとく、この身は緑のけぶるような中を行くのであった。)
西航日録 (新字新仮名) / 井上円了(著)
其処に飾付かざりつけて在ッた木像にんぎょうの顔が文三の欠伸あくびをした面相かおつきているとか昇の云ッたのが可笑しいといって、お勢が嬌面かおに袖をてて、勾欄てすりにおッかぶさッて笑い出したので
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
二階の八畳間に、火鉢がたつた一個ひとつ幾何いくら炭をつぎして、青い焔の舌を断間しきりなく吐く程火をおこしても、寒さがそびらから覆被おつかぶさる様で、襟元は絶えず氷の様な手で撫でられる様な気持がした。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
人聲も、雨音も、荒れ模樣にクハヽつて來た風の響きも、もう、姫は聞かなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「座敷の花魁は遅うございますことね。ちょいと見て参りますよ」と、お梅は次の間で鉄瓶に水をす音をさせて出て行ッた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
其後十二年、南家の娘は、二十ハタチになつてゐた。幼いからのサトさにかはりはなくて、玉・水精スヰシヤウの美しさが益々クハハつて来たとの噂が、年一年と高まつて来る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
室数まかず多けれども至ってひと寡少すくななる深川のやかたは、その夜よりにぎわしくなれり。綾子が厚きなさけにて、ただにかの婦人のみならず、なお彼に附随せる犬をもあわせて養いぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
みなみ亭主ていしゆは一たん橋渡はしわたしをすればあとふたゝびどうならうともそれはまたときだといふこゝろから其處そこ加減かげんつくろうてにげるやうにかへつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
現今ミヅシ(かがのと)、メドチ(南部)、ミンツチ(蝦夷)など呼ぶは河童なれど、最上川と佐渡の水蛇く人を殺すといえば(『善庵随筆』)
くはへ候由私しは數年の出入屋敷やしきの事故先一旦の難儀なんぎすくふ心に候へどもかく御尋ねの上はつゝまず申上るにより御役人樣方の御慈悲おじひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わが大日本帝國だいにつぽんていこく海軍かいぐんれつくわはつたときには、はたして如何いかなる大影響だいえいきよう世界せかい海軍かいぐんおよぼすであらうか。
真綱はこれを憤慨して、「ちり起るの路は行人こうじん目をおおう、枉法おうほうの場、孤直こちょく何の益かあらん、職を去りて早く冥々めいめいに入るにかず」
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
此糸も立ち、初紫も立ち、千鳥も名山も出て行ッて、ついに小万と吉里と二人になッた。次の間にはお梅が火鉢に炭をいている。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
『これからさきけつしていまよりとしらないのかしら?』とおもつてあいちやんは
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「なんですか、私も是方こっちへ来てから、また母親さんが一人えたような気がしますわ」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「私のも」と吉どんがせた算盤を見せるようにして。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)