“宛行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あてが71.4%
あておこな14.3%
あておこなひ4.8%
あてがい4.8%
あてご4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幾度いくたびえ、幾度殺されそうにしたか解らないこのそこないの畜生にも、人が来て頭をでて、おまけに、食物くいものまでも宛行あてがわれるような日が来た。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
信尹はやむなく引返して、家康にその由を伝えると、家康は「では信濃一国を宛行あておこなわん間如何いかにと重ねて尋ねて参れ」と言った。
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
女性にょしょうなれば別して御賞美あり、三右衛門の家名相続被仰附おほせつけらる宛行あておこなひ十四人扶持被下置ふちくだしおかる、追て相応の者婿養子可被仰附むこようしおほせつけらるべし、又近日中奥御目見可被仰附なかおくおめみえおほせつけらるべし
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その頃下女の給金は衣裳いしょう此方こちらもちの年に十八円位が頂上とまりです。然し、私は奥様のお古か何かで着せて頂いて、その外は相応な晴衣の御宛行あてがいという約束きめに願って出ました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
村長のなりがないので、無能な無爲な阿呆野口を助役にして、太政官に宛行あてごうて置いたのであるが、そんなことでは、治まつて行きさうもなくて、權威オーソリチー破壞の聲が
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)