“損”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そこ32.0%
そこな26.6%
そん19.2%
そく5.7%
ぞん3.3%
いた2.4%
ぞこな2.1%
1.5%
そくな1.5%
こわ1.2%
そこの1.2%
0.9%
そこね0.6%
きず0.3%
こは0.3%
ぞこ0.3%
たふれ0.3%
0.3%
ソコナ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狸のそこねと言つてるんだよ。つまり君自身では一ぱし化けおほせた積りだらうが、世間の眼からは尻つ尾が見えるといふんだね。
そなた達の大事な武器の呪いは今やぶそこなわれようとして居るのだ。汝等みな生物の形をとって、この一期の戦いに味方となって呉れ。
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
見捨みすてたと云かどがあるゆゑ道具だうぐ衣類いるゐは云までもなく百兩の持參金ぢさんきんはとても返す氣遣きづかひなしと思ふゆゑそれそんをしてもかまはぬが何分なにぶん離縁状りえんじやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
日露戦争の当時、人のすすめに応じて、株に手を出して全く遣りそくなってから、いさぎよく祖先の地を売り払って、北海道へ渡ったのである。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ああ、ばかなほねおりぞんをしてしまった。」といって、いまいましそうに、もずは、くちばしをえだでふいていました。
もずとすぎの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
オリオン号は既に長い前からいたんでいた。方々への航海中に、貝殻の厚い層が喫水部きっすいぶに付着して、速力の半ばを減じていた。
「ふ、ふん。くたばりぞこないめ。急に気を変えやがったな。ようしッ、あとで一寸だめし五分試しだぞ。……じゃあお手元から先に洗おうか。やい金蓮」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「君は首をくくくなった男だから傾聴するが好いが僕なんざあ……」「歌舞伎座で悪寒おかんがするくらいの人間だから聞かれないと云う結論は出そうもないぜ」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
虱は慌てて其辺そこらひ回つたが、職人の掌面は職人の住むでゐる世界よりもずつと広かつた。虱は方角をそくなつて中指にのぼりかけた。
三十間堀へ出ようとする紀の国橋の畔、なるほど、寝呆け稲荷の裏に当って、見る影もない三軒長屋、端の流元ながしもとからこわれ行燈の灯がちらちらと——。
人間が生まれそこのうたものといい、セラコット人とマダカスカル島民は人が罪業のために猴になったと信ず(シュルツェの『デル・フェチシスム』五章六章)
「悪くすると、またみんなっちまうだけだ。それよりそう慾張よくばらないで、銀行へでも預けて置いて相当の利子を取る方が安全だがな」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼が父の機嫌きげんそこねないような巻紙の上へ、なるべく金を送ってくれそうな文句を、堅苦しい候文でしたため出したのは、それから約十分であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「とは云え殿下のご威光までがそのためきずつきはしますまいか?」
郷介法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
御米およねかみこはれるのを、をんならしくにする勇氣ゆうきにさへとぼしかつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「されば、武門の中では、めずらしい異材でもあり、うまぞこないでもあると、正直、賞めたりくさしたりしておるわけです」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つがせんと思居たりしに其年五月大病にて死亡みまかりしにぞ其力落しより間もなく妻も病死なし僅か一年の中に妻子に別れ夫より手代なども引負して掛先のたふれ多く斯程の身代も一しゆんの間に不手廻になり四郎右衞門も大病を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「あはやといふところで、けてしまつた。」と唸りながら卓子に突ツ伏した。
競馬の日 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
神器ヲソコナハズカシメ宗廟ケガル
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)