“慾張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よくば69.7%
よくばり21.2%
よくばっ6.1%
よくばら3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
説いたが春琴も道修町どしょうまちの町家の生れであるどうしてその辺にぬかりがあろうや極端に奢侈しゃしを好む一面極端に吝嗇りんしょく慾張よくばりであった。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
慾張よくばり抜いて大急ぎで歩いたからのどかわいてしようがあるまい、早速さっそく茶を飲もうと思うたが、まだ湯がいておらぬという。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若しお前の腕から二百両取れたら半分は礼に遣るが、どうか催促の掛合に往ってくれまいかと、花車が頼んだが行って遣らんかといえば、慾張よくばっているから屹度きっと遣って来るに違いない
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「悪くすると、またみんなっちまうだけだ。それよりそう慾張よくばらないで、銀行へでも預けて置いて相当の利子を取る方が安全だがな」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)