“禁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きん28.4%
19.6%
とど14.7%
とゞ7.8%
5.9%
いまし5.9%
5.9%
イマシ2.9%
2.9%
いましめ2.0%
いま1.0%
1.0%
1.0%
たゝ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
抜け駈けは軍紀ぐんききんだが、みすみす、目のまえに敵の首将がいる! 大隅は後日のとがめを覚悟で単騎斬り込みのきょに出たものだった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし彼は母にそんなことをめる柄だろうか。彼は詩ばかり書いていて、一体何になる気かと問われても、返事さえできないのだ……
かく平然自若たるを見て如何にも感嘆の情をとどめることが出来なかったが、やがてソクラテスの眠より覚めるのをって、脱獄を勧めた。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
かれは昨夜ゆうべも二人の涙が床を浸したことを思ひ起した。その涙をとゞめるためにすら二人は互ひに相抱かなければならなかつたことを思ひ起した。
浴室 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
その頃料らずも外山正一氏の畫論を讀みて、わがいだけるところに衝突せるを覺え、つひ技癢ぎやうにえへずして反駁はんばくの文を草しつ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
塔はまだ厳重にやらひを組んで人の立ち入りをいましめてあつた。でも拘泥することを教へられて居ない姫は、何時の間にか塔の一重の欄干によりかゝつて居る自分に気がついた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
又八は赤くなっていた、そしてふと、(そうだ、おれは石曳きする時に酒はめると誓ったのだが、いつから飲み始めてしまったろう)
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
塔はまだ、嚴重にやらひを組んだまゝ、人の立ち入りをイマシめてあつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
蘇我臣一流ヒトナガれで最榮えた島の大臣家オトヾケの亡びた時分から、石城の構へはめられ出した。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
天を開きてその長きいましめを解きし平和(許多あまたの年の間、世の人泣いてこれを求めき)
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
抜いてはならぬといましめられている伝家の宝刀を抜いて見ているうちに、血相が変って来たの……というような話が、いくらでも出て来るのは、そうした恐しい心理遺伝の暗示の力を
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
(ようゆう)ですね、老婆ばばあは、今度は竹箆を口にくわえて、片手で瓶のふたおさえ、片手で「封」という紙きれを、蓋の合せ目へしながら、ニヤリとしている。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二五近衛院このゑのゐんゆづりましても、二六藐姑射はこややまたまはやしめさせ給ふを、思ひきや、二七麋鹿びろくのかよふ跡のみ見えて、まうでつかふる人もなき深山みやま二八おどろの下に神がくれ給はんとは。
其の屋敷へ年始に往った処が、けえりにおあつらえの刀がさがったのだ、それが先祖から伝わるところの滅法にい物なんだ……すると、此の人は酒嗜さけずきで、酒をたゝされてる処へ無理に屠蘇を勧められて