“広”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
ひろ82.7%
ぴろ5.4%
びろ3.2%
ひれ2.7%
1.1%
1.1%
こう0.5%
しろ0.5%
ひろき0.5%
ひろさ0.5%
ひろま0.5%
ふろ0.5%
広之丞0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、ひろい、さびしい野原のはらでありました。まちからも、むらからも、とおはなれていまして、人間にんげんのめったにゆかないところであります。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
だだっぴろいその客車には外務省の夜会に行くらしい三人の外国人が銘々、デコルテーを着飾った婦人を介抱して乗っているだけだった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
だゝびろいばかりで陰気な、さびれた家のやうに想像して来たけれども、それとはちがつて、小造りな、建つて間もない明るい綺麗な家なのですつとするやうな気がした。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
亥「今のお嫁入りとえんだりにしましょう、わっち共は交際つきえゝひれいものだから裏店うらだなともれえでありながら、強飯こわめしが八百人めえというので」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ろと左に開く草原のはずれに、一きわ繁る青葉の間から、シュピタールの白い建物を望むであろう。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
ろと左に開く草原のはずれに、一きわ繁る青葉の間から、シュピタールの白い建物を望むであろう。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
宋の乾道けんどう七年、縉雲しんうん陳由義ちんゆうぎが父をたずねるためにみんよりこうへ行った。その途中、ちょう州を過ぎた時に、土人からこんな話を聞かされた。
そりゃアア云う胸のしろい方だから、そんな事が有ッたと云ッてそれを根葉にッて周旋とりもちをしないとはお言いなさりゃすまいけれども、全体なら……マアそれは今言ッても無駄むだだ、お前さんが腹を
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
信水しんすゐ犀川さいかは濁水だくすゐあるゆゑ也。さけ初秋より海をいでて此ながれさかのぼる。蒲原郡の流は底深そこふかかはひろきゆゑ大あみを用ひてさける。かの川口えきよりかみ上田妻有うへだつまりのあたりにては打切うちきりといふ事をなして鮏をる。
ことに基督彼自身の言行録は国人に捨てられざるもののいかでそのひろさそのふかさを探り得べけんや、然り余は余の国人に捨てられてより世界人(Weltmann)と成りたり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
この事が村にひろまった時、四五人の者は、母をあわれんで、この狂人の捜索に出た。その夜、寺の林で取り押えて再び檻を修繕してうちに入れたという。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
ひとかたまりの童児わらわふろい野はらに火三昧ひざんまいして遊びふけっていたずおん。
雀こ (新字新仮名) / 太宰治(著)
此溝渕広之丞ハ一日も早く長崎にかへし申度、されバ船の事ハ伊藤先生及洪堂兄等の御周旋可遣候。築前ママくろ崎まで船か、長崎まで船か、夫レハ広が心次第也。