“野原”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のはら97.4%
のっぱら1.3%
のばら0.6%
のら0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、ひろい、さびしい野原のはらでありました。まちからも、むらからも、とおはなれていまして、人間にんげんのめったにゆかないところであります。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
幅三十町、長さ五十町ほどの荒れ野原のっぱらの一部分だった。萩とかや野茨のいばらばかりのくさの中に、寿命じゅみょうを尽くして枯れ朽ちた大木を混ぜて、発育のいい大葉柏がまばらに散在していた。
熊の出る開墾地 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
それから一溜ひとたまりもなく裏崩うらくづれして、真昼間まつぴるまやま野原のばらを、一散いつさんに、や、くもかすみ
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
田舎でも野原のらへなど出る必要もない身分であったが、かなりな製糸場などを持って、土地の物持ちの数に入っているある家の嫁に、お今をくれることに、きもってくれる人のあるのを幸い
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)