“ふろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フロ
語句割合
風呂87.7%
風炉7.4%
入浴0.8%
0.8%
0.8%
浴場0.8%
浴室0.8%
銭湯0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕は井筒屋の風呂ふろもらっていたが、雨が降ったり、あまり涼しかったりする日はたないので、自然近処の銭湯に行くことになった。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
第四章はもっぱら茶器の二十四種を列挙してこれについての記述であって、風炉ふろ(一〇)に始まり、これらのすべての道具を入れる都籃ちゃだんすに終わっている。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
第六 毎日まいにち一度いちど冷水ひやみづあるひ微温湯ぬるゆにて身體からだ清潔きれいぬぐひとり、肌着はだぎ着替きかへべし。入浴ふろは六七日目にちめごとなるたけあつからざるるべきこと
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
ひとかたまりの童児わらわふろい野はらに火三昧ひざんまいして遊びふけっていたずおん。
雀こ (新字新仮名) / 太宰治(著)
幾年ふろに入らなんだなど特書したり、今日の耶蘇ヤソ徒が禁酒とか、公娼廃止とか喋舌しゃべると同程度の変痴気説じゃ。
体じゅうが青み掛かって白い。綽号あだなを青大将というのだが、それを言うと怒る。もっともこの名は、児島の体の或る部分を浴場ふろで見て附けた名だそうだから、怒るのも無理は無い。児島は酒量がない。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こすりながら浴室ふろに至れば門前に待ち詫びたる馬の高くいなゝくにいよ/\慌て朝餉あさげの膳に向へば昨日きのふ鯉の濃汁こくしやう
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
ある日、敬二郎が二階の窓からたんを吐くと、路地を通っている銭湯ふろ屋の娘の顔に掛った。それでおたかと銭湯屋との仲は目立って仲がわるくなり、子供たちは二町も遠方さきの銭湯へ行った。
婚期はずれ (新字新仮名) / 織田作之助(著)