“熱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あつ40.7%
ほて22.5%
ねつ21.4%
あ3.1%
つ1.4%
いき1.1%
ねっ0.9%
あたた0.9%
あつた0.9%
ほと0.9%
や0.9%
あつさ0.6%
あた0.6%
あつき0.6%
ち0.6%
ほ0.6%
あたゝか0.3%
あっ0.3%
あつし0.3%
い0.3%
つつ0.3%
に0.3%
ほとぼり0.3%
もえ0.3%
ア0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第六 毎日(まいにち)一度(いちど)は冷水(ひやみづ)或(あるひ)は微温湯(ぬるゆ)にて身體(からだ)を清潔(きれい)に拭(ぬぐ)ひとり、肌着(はだぎ)を着替(きかへ)べし。入浴(ふろ)は六七日目(にちめ)毎(ごと)に成(なる)たけ熱(あつ)からざる湯(ゆ)に入(い)るべき事(こと)。
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
その顫音が集って、仄暗い家の中の空気に頼り無い寂寥を満す時、彼女はむやみと火鉢の炭を足して、軽く頬が熱(ほて)るまでに火を熾(おこ)した。
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
久助君の手が、あやまって相手のわきのしたから、熱(ねつ)っぽいふところにもぐりこんだとき、兵太郎君はクックッとわらったからである。
久助君の話 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
二時間ほどすると、ひょろりと長い山川の身体が、すこしばかりの骨の集積になって、熱(あ)つ熱(あ)つのまま、みなのところへ戻ってきた。
蝶の絵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「ま、まだですか! ……早く、ああ、あ熱(つ)……早く逃げて下さいまし」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
休茶屋で、ラムネに渇(かわ)いた咽喉(のど)や熱(いき)る体を癒(いや)しつつ、帰路についたのは、日がもう大分かげりかけてからであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
一種(しゅ)の殺気(さっき)が群集(ぐんしゅう)の心理(しんり)をあっして、四番(ばん)試合(じあい)、五番試合をいいつのる者も、それをぼうかんしている立場(たちば)の者も、なんとなく荒(あら)ッぽい気分に熱(ねっ)してきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よしや頭が禿げてもこの熱(あたた)かい若々しい心情(こころもち)だけは何日までも持つて居たいものだと思つて居る。何(いづく)んぞ今にして早く蒸溜水の様な心に成られやう。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
よしや頭が禿げてもこの熱(あつた)かい若々しい心情(こゝろもち)だけは何日(いつ)までも持つて居たいものだと思つて居る。曷(いづく)んぞ今にして早く蒸溜水の樣な心に成られるよう。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
と復たお雪が快活な調子で言って、熱(ほと)って来た頬を手で押えた。三吉は静かに妻を見た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
や、また塗った塗った、その顔は何だい、まるで白粉(おしろい)で鋳出したようだ。厚きこと土蔵(くら)の壁に似たりよ、何の真似だろう、火に熱(や)けぬというお呪詛(まじない)かも知れねえ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて蒸々とする恐ろしい夏の熱(あつさ)がやって来た。伊勢崎屋の入口に近い壁を背にして、頭を後方(うしろ)の冷たい壁土に押宛てながら、捨吉は死んだように腰掛けた。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この夏もお互(たがひ)に旅(たび)先や何かで久しく顏(かほ)を合せなかつた二人、さて新秋になると、向(むか)うは熱(あた)海で勉強(べんけう)して大に強(つよ)くなつたと自信(しん)を持ち
二タおし三おしにいたればいかなる人も熱(あつき)こと暑中のごときゆゑ、堂のほとりにある大なる石の盥盤(てうづばち)に入りて水を浴(あ)び又押に入るもあり。一ト押おしては息(いき)をやすむ、七押七踊(をどり)にて止(やむ)を定(さだめ)とす。
「あ熱(ち)ッ! ちちちち!」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
顔をぽってり熱(ほ)てらせながら山口はトルコ風呂から外へ出た。彼はこれからお杉の所へいって、夜の十二時までを過して来ようと考えたのだ。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
銀之助は其朝の亭主役、早くから来てそれ/″\の用意、万事無造作な書生流儀が反つて熱(あたゝか)い情を忍ばせたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
日本一の色男になったつもりで家(うち)へ帰っても胸がドキドキして眼の中が熱(あっ)つうなります。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一、長閑(のどか)、暖(あたたか)、麗(うららか)、日永(ひなが)、朧(おぼろ)は春季と定め、短夜(みじかよ)、涼(すずし)、熱(あつし)は夏季と定め、冷(ひややか)、凄(すさまじ)、朝寒(あささむ)、夜寒(よさむ)、坐寒(そぞろさむ)、漸寒(ややさむ)、肌寒(はださむ)、身(み)に入(しむ)、夜長(よなが)は秋季と定め、寒(さむし)、つめたしは冬季と定む。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
私が肯(き)かないわ、とお源をつかまえて談ずる処へ、熱(い)い湯だった、といくらか気色を直して、がたひし、と帰って来た主税に、ちょいとお前さん、大丈夫なんですか
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やっと、自動車で宿へ帰って——この、あなた、隣の室(ま)で、いきなり、いが餅にくいつくと、あ熱(つつ)、……舌をやけどしたほどですよ。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
熱(に)えたり冷(さ)めたり冷めたり熱えたり、どちらが何(ど)うとも突詰めかねて、自分で自分を武者苦者と掻むしるように苦ませた揚句が、とにかくもう一度小歌に逢った上でと、弱い決心をわずかに固めて
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
けれども、甘やかされて我儘(わがまま)に育った者は仕方のないものである。私はまた性懲りもなく家出をした。まえの熱(ほとぼり)のまださめないうちに。
遁走 (新字新仮名) / 小山清(著)
「われらが心熱(もえ)し」事を感じたらう。
あの頃の自分の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
熱(ア)ッと、はねまわらずにすむように、つい鼻先に昼光ランプがつき、手をつかうことも、口をつかうこともできない小児麻痺患者のために、時計仕掛で
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)