“あつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アツ
語句割合
19.6%
14.3%
12.2%
10.1%
8.4%
7.6%
6.1%
4.6%
1.7%
1.6%
1.0%
1.0%
0.9%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
0.7%
0.7%
0.5%
0.5%
0.4%
𤍠0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.1%
0.1%
0.1%
危篤0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
炎熱0.1%
熱燗0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
蒐集0.1%
0.1%
蝟集0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
集中0.1%
集団0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで赤貝姫がしるしぼあつめ、蛤貝姫がこれを受けて母の乳汁として塗りましたから、りつぱな男になつて出歩であるくようになりました。
「ああ、なつかしい、まさしくこうへいだ! よくなずにかえってくれた。」と、おつは、に、あつなみだをいっぱいながしてよろこびました。
幽霊船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「これまで原田は、情のあつい、心の温かい人間だといわれて来た、彼だけは敵がなく、みんなに好意をもたれて来たそうではないか」
うしは、おだやかなおおきなをみはって、遠方えんぽうひかりらされてあつそうな景色けしきていましたが、からすがあたまうえでこういますと
馬を殺したからす (新字新仮名) / 小川未明(著)
ラシイヌは静かに歩きながらも、左右に鋭く眼を配って、全身の注意を耳にあつめ、ある唄声を聞こうとした。しかし唄声は聞こえない。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
許され代々村長役たるべき旨仰付おほせつけられしかばよろこび物にたとへん方なく三浦屋の主人并びに井戸源次郎を始め其事に立障たちさはりし人々にあつく禮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
因って衆をあつめ自身の夢と侍臣が見た所を語り、一同これはきっとその穴に財宝がかくされおり王がこれを得るに定まりいると決した。
こうして、三傑が額をあつめて密談いよよたけなわにして、いつ果つべしとも見えない時分、次の間から、恐る恐る三太夫の声として
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
長「兄さんの名は何とか云ったっけ、ポン太さんじゃアねえ恭太さんか、親方にそう云っておくれ、去年の十月あつらえた二挺の鋏はもう出来上ったかって」
あたかも我等の視力をあつし、強きに過ぐる光によりてその形を被ひかくす日にむかふ時のごとくにわが力足らざりき 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ぽつちりと目をあいて、見廻す瞳にまづあつしかゝる黒い巌の天井を意識した。次いで、氷になつた岩どこ。両脇に垂れさがる荒石の壁。した/\と岩伝いはづたふ雫の音。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
窓越しに見ると、莟のふくらみかけた大木の丁子の枝遷りして、わが世の春の閑かさ暖かさをこの時にあつめているように。
松園女史の思い出 (新字新仮名) / 金子薫園(著)
心にまかせざること二ツ三ツあれば、怨みもし憂ひもするは人の常なるが、心あつげなるこの花に対ひて願はくは憂ひを忘れ愁ひをいやさんかな。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
『あれッ!』『あれッ、新坊さんが!』と魂消たまげつた叫聲さけびごゑが女兒らと智惠子の口から迸つた。五歳の新坊が足を浚はれて、あつといふ間もなく流れる。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
唯殊恩のあつきを感佩かんぱいして郷里に歸り、曾て風波の痕を見ざりしは、世界中に比類少なき美事と云ふ可し。
帝室論 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
それらの剣道の極意歌なるものは、あつめれば一集になるほど各人各家にある。自分が好きなのは、柳生十兵衛の詠んだ
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
威武遠く富士に迫れども、大霊のあつまるところ、へりくだりて之を凌がず、万山富士にはその徳を敬し、鎗ヶ嶽には其威をおそる。
あるとある贅沢ぜいたく、あるとある快楽、凡そ人間世界に為し得べき贅沢と快楽をあつめて装飾したるこの地は到底明治時代の想像に及ぶべくもあらず。
四百年後の東京 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
此處こゝらんとこにかたまりあつたのがだが、それつきり何處どこさかつちやつたな、それかられはあ、ようまづなんざわきあねえつちつてんだ」かれ手先てさき脊椎せきずゐちかれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
心のうち一二〇いかばかりすずしからんとはうらやみぬるぞ。かくいへど富貴のみちはわざにして、一二一たくみなるものはよくあつめ、不せうのものは瓦の解くるよりやすし。
来れ、共に基督の旗にあつまらむ。われら最後の勝利者に従ひ、以てわれらの紛糾せる戦争の舞台を撤去せむ。平和は、われらが基督にありて領有する最後の武器なり。
最後の勝利者は誰ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
取ひう/\と風を切て振廻す有樣ありさま宛然さながら麻殼をがらあつかふが如くなるにぞ八五郎は是を見て彌々いよ/\きも
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
カスタード(牛乳ぎうにう鷄卵たまごとに砂糖さたうれてせいしたるもの)、鳳梨パイナツプル、七面鳥めんてう燒肉やきにく、トッフィー(砂糖さたう牛酪バターせいしてかたいた菓子くわし)、それに牛酪バターつきの𤍠あつ炕麺麭やきぱん
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
今夜こんやすこあつたかいやうだね。おだやかで御正月おしやうぐわつだ」とつた。めしまして烟草たばこを一ぽんだんになつて、突然とつぜん
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
これを射てあつれば蛇すなわち死す〉。
「今日の昼頃、あの騒ぎの真っ最中ですが、お客様がありましたよ。どこの方ともわかりませんが、このあついのに深々と覆面した、欄干渡りが見たさの、良いところの旦那衆でしょう」
と、投げつけるようにいって、もう、あつい陽の下へ出ていた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
その後の節子からの手紙で父はしきりに台湾の伯父さんの上京を促しているということなどをあつめ合せて見ると、そこに岸本は義雄兄の意嚮いこうを読んだ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
云ながらおそろしい目にあつた下谷の長者町とか云ふ所へゆきて道にまよひ終に二百文出て案内あんない
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お取にてととはれて老人一滴ひとしづくホロリとなみだこぼしながら初てあつた此方衆に話すもいと面伏おもぶせながら不※ふとした事から此樣に吾儕わしの家にて酒食しゆしよくするも何かの縁と思ふ故我身わがみはぢを包もせで話すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
万種の動作、ただ一心にあつまる。彼が彼たる所以ゆえん、ただこの一誠以て全心を把持するが故にあらずや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
草嫩堪茵 くさわかしとねあつるに
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
危篤あつゆる今の束の間を
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
歯角脊足宛然さながら皆具う、大なるは数十丈、あるいは十丈につ、小さきはわずかに一、二尺、あるいは三、四寸、体皆具わる、かつて因ってあつめこれを見る、また曰く冀州鵠山こくさんに伝う
斯うなると、世間の注目は私一身にあつまっているような気がして、何だか嬉しくて嬉しくてたまらないが、一方に於ては此評判をおとしては大変という心配も起って来た。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
どうと投出す機會はずみに切込九郎兵衞がやいばあつと一聲さけび女の體は二ツになり無慚むざんの最期に惣内はお里と心得心もそらおのれ女房のかたきめと追詰々々切むすび九郎兵衞諸共もろとも曲者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
全體ぜんたいたびをしながら何物なにものをもず、ても何等なんら感興かんきようおこさず、おこしてもそれ折角せつかく同伴者つれかたあつさらきようすこともしないなら、はじめから其人そのひとたび面白おもしろみをらないのだ
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
五山が絶筆の韻を次いで枕山は「五門諸彦散。頼有我徒同。蓮寺以詩会。如参氷社中。」〔五門ノ諸彦散ズ/さいわいニ我ガ徒ノあつマル有リ/蓮寺詩ヲ以テ会ス/氷社ノ中ニ参ズルガ如シ〕と言っている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大勢一所ひとところあつまらなければ、恐ろしくて恐ろしくてならないのであった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
あつむべからずまずしきもの旅客たびびとのためにこれをのこしおくべし
聖家族 (新字新仮名) / 小山清(著)
あつかさ編目あみめとほしてをんなかほほそつよせんゑがく。をんなかほやつれてた。おほむねむつてた。みゝもとで太皷たいこやかましいおととおふくろうたこゑとがいつとはなしにさそつたのであつたかもれぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
權藏ごんざうとみいま一郡第一いちぐんだいゝちとなり、かれつて色々いろ/\公共事業こうきやうじげふおこなはれてるのです。けれど諸君しよくんかれあつたらおそらく意外いぐわいおもはるゝだらうとおもひます。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
そのものゝ父はかの笑はしめしものを公に訟へければ、一座に連りしものより金をあつめておくり、某甲を葬りて、事解けぬとなむ。(新古文林 第一巻第五号 明治三十八年八月)
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
常に人世アースの境域にのみ心をあつめ、社界を改良すと曰ひ、国家の福利を増すと曰ひ、民衆の意向を率ゆと曰ひ、きはめ尨雑ばうざつなる目的と希望の中に働らきつゝあり。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ただ筒井の叡智えいちだけがそれを教えたのだ。間もなく赤の飯はふっくりと炊かれ、小豆は赤ん坊のようにあどけなく柔らかくれて、あまい、あつさりしたあんの深いあじわいを蔵していた。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
おこし我等は今宵こよひよんどころなく用事あれば泊る事はならざれどもあつさり遊んで歸らんと夫より新宿しんじゆくの相摸屋へあがりしが其夜九ツ時分品川を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
まだ炎熱あついので甲乙ふたりは閉口しながら渓流たにがわに沿うた道を上流うえの方へのぼると、右側の箱根細工を売る店先に一人の男が往来を背にして腰をかけ、品物を手にして店の女主人の談話はなしているのを見た。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「まアお熱燗あついところを」と、小万は押えて平田へしゃくをして、「平田さん、今晩は久しぶりで酔ッて見ようじゃありませんか」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
らすべしとのたまひしかど元來もとよりおとせしは粗忽そこつなりかれしも道理どうり破損そこねしとてうらみもあらずましてやかはりをとののぞみもなしれは亡母なきはゝ紀念かたみのなれば他人ひとたてまつるべきものならずとてひろあつめてふところにせしを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
英国の弁護士で、笑談学ファセチオロジーの大家たるリー氏先年『百笑談』の類話をあつめたのを見ると、この型の話は伊、仏、独、英の諸邦にあれどいずれも十六世紀前に記されず。
あつまって来た連中の中で、吉次の一番好きなのは、この弁天松代だからである。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……喜んで飛行機もお目にかければ沢山蒐集あつめた世界の名画——それもお目にかけましょう。……どれそれでは裏庭の方へ
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
物見高い浜の群衆が、もう蟻のようにあつまって来た。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
笏はそう言って、足跡に蝟集あつまっているうじうじしている馬陸やすでを指さした。——馬陸は、足跡の輪廓の湿りを縫いながら、蠢乎しゅんことして或る異臭をみながら群れていた。
後の日の童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
安珍は逃げ場に窮して、日高ひだか郡にある道成寺どうじょうじにのがれ、救いをもとめた。寺僧は彼のねがいをいれた。ただちに、僧をあつめて、大鐘を下し、その内に、安珍を納した。
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)
天保六年枕山十八歳の時より嘉永二年三十一歳に至る十五年間の吟作をあつめたのである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
甲野さんは額をげたまま、何とも返事をしなくなった。糸子はおとなしく傍に着いている。雨は部屋を取り巻いて吹き寄せて来る。遠い所から風が音をあつめてくる。ざあっと云う高い響である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところが五年目に突然この手紙、何事かと驚いて読みくだすとその意味は——お別れしてから種々の運命あつすゑ今はある男と夫婦同様になつて居る
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
※等あねら隨分ずゐぶんひでえあつたんだな」かれはいひながらいへうちへおつたをみちびいた。大豆だいづほこりいとうて雨戸あまどつてあつたので、大戸おほどを一ぱいけてもうちすこくらかつあつかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
私は始終機会を捕える気でKを観察していながら、変に高踏的な彼の態度をどうする事もできなかったのです。私にいわせると、彼の心臓の周囲は黒いうるしあつく塗り固められたのも同然でした。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それで、村の入口に入るや否や、吠えかかる痩犬を半分無意識にこはい顔をして睨み乍ら、ふやけた様な頭脳あたまを搾り、有らん限りの智慧と勇気を集中あつめて、「兎も角も、宿を見付けるこつた。」と決心した。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
田島屋の者はさすがにおびえきつてしまひ、大きい聲で物を言ふ人間もなく、あちこちに首をあつめて、ヒソヒソと話して居りますが、八五郎を先に立てゝ平次がやつて來たのを見ると