“淡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うす44.2%
あわ28.4%
あは22.1%
たん2.4%
あっさ1.0%
あつ0.5%
うすき0.5%
うっす0.5%
アハ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はじめから淡(うす)いながらも変わらぬ愛を持ってくれた人のことは、あの時、その時とその人についてのいろいろの場合が思い出されて
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)
青銅(からかね)のうす黒い花瓶の中から花心(しべ)もあらわに白く浮き出している梅の花に、廓の春の夜らしいやわらかい匂いが淡(あわ)くただよっていた。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
其角は此時和泉の淡(あは)の輪(わ)といふ所にありしが、翁大坂にときゝて病ともしらずして十日に来り十二日の臨終(りんじゆう)に遇(あへ)り、奇遇(きぐう)といふべし。
淡(たん)の輪(わ)がよいの船であろう、「紀淡丸」と記した汽船が桟橋(さんばし)を離れて行くのだが、四五百噸(トン)にも足らないほどの船体がぐるりと船首を向き変えるとき
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
僕が脂っ濃いもの好きで、淡(あっさ)りした日本料理を解さないせいかも知れないが、洋食店が、殖えたことは、名古屋の変化の、一つの大きな現象だろう。
八の字づくし (新字新仮名) / 古川緑波(著)
ただ筒井の叡智(えいち)だけがそれを教えたのだ。間もなく赤の飯はふっくりと炊かれ、小豆は赤ん坊のようにあどけなく柔らかく蒸(む)れて、あまい、淡(あつ)さりした餡(あん)の深い味(あじわ)いを蔵していた。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
北海の魚の味ひ厚(あつき)と南海の魚の味ひ淡(うすき)の差(たが)ひあるがごとし。
が、折から淡(うっす)りと、入江の出岬(でさき)から覗いて来る上汐(あげしお)に勇気づいて、土地で一番景色のいい、名所の丘だと云うのを、女中に教わって、三人で出掛けました。もう土橋の下まで汐が来ました。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
答へて曰はく「はたすゝきほに出しわれや、尾田吾田節(ヲタアタフシ)の淡(アハ)の郡に居る神なり」と。(神功紀)