“充”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
64.1%
17.9%
みた11.0%
つま2.3%
あて1.3%
くち0.5%
0.5%
あつ0.3%
づつ0.3%
0.3%
みち0.3%
みつ0.3%
みつる0.3%
タラ0.3%
0.3%
ミタ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれどもお邪魔にあがつて一二時間費し、門を辞する時には、まことに安楽な、何かにたされたやうな心持になるのが常であつた。
露伴先生 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
ヒはヒノキで従来から通常檜の字がててあるがこれはあたっていなく、檜はイブキビャクシン(略してイブキという)の漢名である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
それをみたすべく一寸失敬して、これから出掛けて来る。ボーイさん。自動車をそういって呉れ給え。じゃ、また明日逢うことにしよう
一枚の切符 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
つまらんな、無意義むいぎだ………もう何もも放擲つて了はうかしら!穴籠あなごもりしてゐると謂や、かにだつてもう少し氣のいた穴籠をしてゐるぜ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
かくシリベシを後方羊蹄と書くのは、如何にも奇抜至極な字をあてたもので、これは余程ヒョウキンな書きぶりである事を失わない。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
皆は御馳走でくちくなつた腹を抱へて、めい/\じつと考へ込んでゐたが、うしてもそれらしい書物ほんが思ひ出せなかつた。マシウス教授は可笑をかしさうにくすくす笑ひながら
何やらの書にも——ソノ味ハ醇厚ジユンコウ、久シキヲテモ損セズ、ユヱイニシヘヨリ大宋タイソウ南蛮ナンバンニ往来スル倭船ワセンモ、必ズココニテ酒壺シユコ吉備酒キビザケヲ満タシ、長キ船中ノ用ニツ——とか。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
草嫩堪茵 くさわかしとねあつるに
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
之を二兒に平分せんと欲する時は一つづつなる可し。然れども其分量、大小等を論ぜば猶其精を得たりと爲す可からず。故に之を秤穪して分つ時は、稍其精を得るに近かる可し。
尚白箚記 (旧字旧仮名) / 西周(著)
これ縁日えんにちへ行って買って来てやるから構わない。少し腰を痛めたから、其後それからは何にもしなかった。第一日はず成功だろう。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
先生せんせい言論げんろんには英雄えいゆう意氣いきみちながら先生せんせい生活せいくわつ一見いつけん平凡へいぼんきはまるものでした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「時に小夜の事だがね」と先生は洋灯ランプを見ながら云う。五分心ごぶじん蒲鉾形かまぼこなりとも火屋ほやのなかは、つぼみつる油を、物言わず吸い上げて、穏かなほのおの舌が、暮れたばかりの春を、動かず守る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この人のピアノ奏法に関する著書は極めて有名なもので、日本には牛山みつる氏の訳があった筈である。
……天つ宮事ミヤゴトもちて、大中臣、天つ金木カナギを本うちきり、末うち断ちて、千座チクラ置座オキクラにおきタラはして、天つ菅曾スガソを本刈り断ち、末刈り切りて、八針にとりきて、天津祝詞の太祝詞事を宣れ。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この珍貴ウヅ感覚サトリを授け給ふ、限り知られぬメグみにちたよき人が、此世界の外に、居られたのである。郎女は、塗香ヅカウをとり寄せて、まづ髪に塗り、手に塗り、衣を薫るばかりに匂はした。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
コレが、神さびた職を寂しく守つて居る者の優越感を、ミタすことにも、なるのであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)