“請”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
31.6%
しょう24.7%
21.7%
こい4.9%
うけ3.8%
しやう3.4%
こひ2.7%
シヤウ1.1%
うく0.8%
0.8%
まを0.4%
0.4%
かう0.4%
こは0.4%
しよう0.4%
ねが0.4%
ねがい0.4%
ねだ0.4%
まう0.4%
むか0.4%
0.4%
マヲ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蹴爪けづめを高く上げて、あたかも生きているあいだは武侠ぶきょうの精神のおかげでえておうとしなかった助命を切望しているように見えた。
夏の日、大切なお客が来るとわたしは彼をそこへしょうじ入れた。このうえない召使いが床をぬぐい、家具の塵をはらい、什器じゅうきを整頓した。
「ナアニ、神尾とやら申す青侍一匹、ウフフ拙者ひとりで沢山だ。みんな寝ちまえ、寝ちまえ! ついでに、酒も独りでひきけた」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
素戔嗚すさのおはそろそろれ出しながら、突慳貪つっけんどんに若者のこいしりぞけた。すると相手は狡猾こうかつそうに、じろりと彼の顔へ眼をやって
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
まず下々しもじもの者が御挨拶ごあいさつを申上ると、一々しとやかにおうけをなさる、その柔和でどこか悲しそうな眼付めつきは夏の夜の星とでもいいそうで
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
壽阿彌は高貴の家へも囘向ゑかうに往き、素封家そほうかへも往つた。刀自の識つてゐた範圍では、飯田町あたりに此人をしやうずる家がことに多かつた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
かくて彼等はあたかも迷ひ覺めしごとく去り、我等はかく多くのこひと涙をしりぞくる巨樹おほきのもとにたゞちにいたれり 一一二—一一四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
オノが世が來た、とほくそ笑みをした——が、氏の神祭りにも、語部カタリベシヤウじて、神語りを語らさうともせられなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
其方そのほう儀、外夷の情態等相察すべしと、去る寅年異国船へ乗込むとがに依り、父杉百合之助へ引渡し在所において蟄居ちっきょ申付けうくる身分にして、海防筋の儀なおしきりに申しとな
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
其魂を体内にひ返して鎮めると、怒りはけるものと信じてゐた。憤怒の最素朴に発し、また鎮静した伝へは、雄略天皇に多かつた。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ここにその御祖みおやの命哭き患へて、天にまゐのぼりて、神産巣日かむむすびの命にまをしたまふ時に、𧏛貝きさがひ比賣と蛤貝うむがひ比賣とを遣りて、作り活かさしめたまひき。
男 あゝ覚えた覚えた、他人の——いや、自分の趣味はか、他人にひては不可ないもの、さうかな。
かうべしと頓々やう/\に決定して立花左仲はやがて支配へ書面を持參ぢさんせんと爲時するとき安間平左衞門は左仲を呼止よびとめ御邊ごへん此書面の趣意を能々はらへ入れ置きもし宮崎内記儀直々ぢき/\御尋ねあらば其時こそ日頃の智辯ちべん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
吾人は此処こゝに於て平民的思想の変遷を詳論せず、唯だ読者の記憶をこはんとすることは、斯の如く発達し来りたる平民的思想は、人間の精神が自由を追求する一表象にして、その帰着する処は
須臾しゆゆの間に衣冠を正しくして、秀郷を客位にしようず、左右侍衛官しえのかん前後花のよそおひ、善尽し美尽せり、酒宴数刻に及んで、夜既にふけければ、敵の寄すべきほどになりぬと周章あわて騒ぐ、秀郷は
侮蔑みくびつて貰ふまいともいへば、心外だともいつた。つまり銀はあくまでも女のねがひをはねつけたのであつた。
もつれ糸 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
安珍は逃げ場に窮して、日高ひだか郡にある道成寺どうじょうじにのがれ、救いをもとめた。寺僧は彼のねがいをいれた。ただちに、僧をあつめて、大鐘を下し、その内に、安珍を納した。
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)
私に金をねだるのさ、見ると可哀そうな乞食なので、いくらか金をれてやると、持っていた包を差し出して私に呉れるというじゃないか。私が不用いらないと断っても、どうしても取れっていうのだよ。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
君はもとよりも四七聡明そうめいの聞えましませば、四八王道わうだうのことわりはあきらめさせ給ふ。こころみにたづまうすべし。
いとも三三一げんなる法師にて、およ三三二疫病えやみ妖災もののけいなむしなどをもよく祈るよしにて、此のさとの人はたふとみあへり。此の法師三三三むかへてんとて、あわただしく三三四呼びつげるに、ややして来りぬ。
「事ノ利ト云フハ、我一ヲモツテ敵ノ二ニ応ズル所也。タトヘバ、撃チテケ、外シテ斬ル。是レ一ヲ以テ二ニ応ズル事也。請ケテ打チ、外シテ斬ルハ、一ハ一、二ハ二ニ応ズル事也。一ヲ以テ二ニ応ズル時ハ必ズ勝ツ」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
山背の綴喜の宮に ものマヲす。わがの君は、涙含ナミダグましも——紀、わが兄を見れば——
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)