“衆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅ32.3%
しゅう19.0%
みんな7.4%
しゆ7.4%
しう6.9%
みな5.3%
おお4.2%
ひと4.2%
しゆう3.7%
2.6%
おほ1.6%
1.1%
もの0.5%
あつ0.5%
0.5%
しふ0.5%
じゅう0.5%
なかま0.5%
シユ0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陰惨忍刻にんこくの趣は、元来、このおんなにつきものの影であったを、身ほどのものが気付かなんだ。なあ、布気田ふげた。よしよし、いや、村のしゅ
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もうそれからと申すものは所のしゅうのなさけにすがり、人のあしこしを揉むすべをおぼえて、かつ/\世過ぎをいたしておりました。
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「さうねえ、だけれどみんながあの人を目のかたきにして乱暴するので気の毒だつたわ。隣合つてゐたもんだから私までひどい目にあはされてよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかしながらわかしゆしようする青年せいねんの一勘次かんじいへ不斷ふだん注目ちうもくおこたらない。れはおつぎの姿すがたわすることが出來できないからである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あゝ、わかしうなにかい、つれのものが、何處どこ二次會にじくわい引張出ひつぱりださうとして、わたしなか引挾ひつぱさんだ、……れをはづしたのだとおもつたのかい。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あこがれ慕う心には、冥土よみじの関を据えたとて、のあくるのも待たりょうか。し、可し、みなかずば私が自分で。(と気が入る。)
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
…………きずつく者はなはだおおし。溺水できすいして死する者的数てきすうを知らず。故にあえて枚陳せず。ただ二賊首をもって東門に斬懸し、もって賊衆を
撥陵遠征隊 (新字新仮名) / 服部之総(著)
向うづけに屋根裏高き磔柱はりつけばしらいましめられて、の下ひらきてひとの前に、槍をもて貫かるるを。これに甘んずる者ありとせむか、その婦人おんないかなるべき。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なんためわたしだの、そら此處こゝにゐる不幸ふかう人達計ひとたちばかりがあだか獻祭けんさい山羊やぎごとくに、しゆうためこゝれられてゐねばならんのか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「吉田磯吉親分がな——この組に、玉井金五郎、森新之助、ちゅう二人の若いが居るそうなが、逢いたい、といいなさるんじゃ」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
羅馬の民はけふ悉くこゝに集へるなり。されば彼外國人ならぬものも、おなじ迷を起すべう思はる。何故といふに、人愈〻おほくして廳は愈〻ひろしと見ゆればなり。
近角常観という坊さんが(禅)「一心正念にして直に来れ。我く汝を護らん。べて水火の二河に堕せんことを畏れざれ」
「一山三塔さんとうものへは慈円より、あらためて道理ことわりを明白に申し伝うびょう候と。——わかったか」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
安珍は逃げ場に窮して、日高ひだか郡にある道成寺どうじょうじにのがれ、救いをもとめた。寺僧は彼のねがいをいれた。ただちに、僧をあつめて、大鐘を下し、その内に、安珍を納した。
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)
弟子も出這入り、名主などは皆弟子だから、彼処あすこへ行って御新造になれば江戸へ行っても今井田流の大先生、彼処の御新造になれば結構だになぜ行かぬというと、それには種々いろ/\義理もあって
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
相議するやひさし、余奮つて曰く、水をふて此嶮所けんしよを溯る何かあらん、未だ生命を抛つの危険きけんあるをずと、しふあへて余をさんするものなし、余此に於てやむを得ずかたく後説を
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
すると、その様子などには目もくれないで、ひとり無念そうにたたずんでいた孫兵衛は、じゅうみな、有村の自殺に気をとられている隙をみて
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かたへの墻より高粱の殻一本を抽きて、これを横たへて、帯を解きてその上に掛け、かうべを引いてくびるるまねしたり。少婦はこの状を見て、果して哂ふ。なかまのものも亦うちはやしぬ。婦去りて既に遠くなりぬ。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
木津ではワカシユの団体たる若中ワカナカの上に、兄若アニワカシユと云ふ者があつた。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
唯前にいうた、生長の途中に在るわたしとしては、甚利己的にとられ相な言ひ分ですが、會員を上にする前に、先わたしから上衆にならねばならぬ、と思ひます。
茂吉への返事 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)