“敵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたき47.5%
かな34.7%
てき11.8%
がたき2.5%
あだ1.2%
あいて0.5%
あた0.3%
むこう0.3%
あたき0.2%
0.2%
かた0.2%
かなわ0.2%
はむか0.2%
むかう0.2%
カタキ0.2%
ライヴァル0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あくる日まで生きていた道斎は重い手傷にも屈せず「かたき河井龍之介かわいりゅうのすけ、敵は河井龍之介」と言い続けて命を落しました。
「——何ですえ、このざまは! かたきの女を、無理に、自分のものにして、それが何で面白い? ……。犬畜生も同じことだ、武士らしくもない」
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれども、お鍋の腕力にはかなわない。無理無体に引立られ、がやがや喚きながらも坐舗ざしきを連れ出されて、稍々やや部屋へ収まッたようす。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「チェッ……仕様しようがないな。ドウモそういう風にどこまでも先入主になって来られちゃかなわない……いいかい。聞き給え……こうなんだよ」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ガチョウは、ニールスが一生けんめい走ってくるのを見ますと、すぐ、おそろしいてきいかけられているにちがいない、とさとりました。
なかには、意外いがいてき出合であってたたかい、あやうくのがれたとみえ、つばさきずついたのもあります。
からす (新字新仮名) / 小川未明(著)
春木町の豊田屋という大きな袋物屋の娘で、花世の踊の朋輩。京人形のような顔をした、あどけない娘で、顎十郎とはごくごくの言葉がたきである。
顎十郎捕物帳:03 都鳥 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
木理もくめうるわしき槻胴けやきどう、縁にはわざと赤樫あかがしを用いたる岩畳作りの長火鉢ながひばちむかいて話しがたきもなくただ一人
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かしこにいくさを起す狼どものあだこひつじとしてわが眠りゐし處——より我をいだすその殘忍に勝つこともあらば —六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
院の御霊は雲間に響く御声してから/\と異様ことやうに笑はせ玉ひ、おろかや解脱の法を説くとも、仏も今はあだなり、涅槃ねはん無漏むろうけがはじ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ト、あいてを追って捕えよう擬勢も無く、お千世を抱いて、爺さんの腰を抜いた、その時、山鳥の翼を弓につがえて射るごとく、さっもすそいて、お孝が矢のように二階を下りると思うと、
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
米は鍵屋あって以来の上客を得た上に、当のあいての蔵屋の分二名まで取込んだ得意想うべく、わざと後をおさえて、周章あわてて胡乱々々うろうろする蔵屋のむすめに、上下うえした四人をこれ見よがし。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
されど彼より出づるにいたれる偉業をおもひ、彼の誰たり何たるをおもはゞ、衆惡のあたのめぐみ深かりしとも 一六—一八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
おほ神のいはへる國のますらをの矢先やさきに向ふあたあらめやは (千種有功)
愛国歌小観 (旧字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
むこうが使ってる道具を反対あべこべにこっちで使われたんだね、別なこたあねえ、知事様がお豪いのでござりますだ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
声色こわいろ知ったるおなみ早くもそれと悟って、恩あるその人のむこうに今は立ち居る十兵衛に連れ添える身のおもてあわすこと辛く、女気の繊弱かよわくも胸をどきつかせながら
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
てよ。出るはいが、出たらあたきの中へ飛び込むやうなもんだぞ。これでも此處だけは、俺の城だ、世界だ。そして俺の大權のもとにある………だから女を裸にいて置く權能もあるんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
父は瞬間、顔を逆撫ぜにされた様な表情をみせたが、すぐと持前の、如何にもお人好らしい微笑をたたえて「これゃなわん」という様な眼色で慎作を見た。
十姉妹 (新字新仮名) / 山本勝治(著)
「するとあのが、かたき役と女形おやまと、二た役勤めたというんですか」
「この船には、ずいぶん武芸者も乗るので、余り腕自慢するやつは、いつもらしてやっているが、まだ、俺を打った武芸者なんてひとりもいない。術の法のと、理窟はうまいが、持って生れたほんものの腕ぶしにはかなわねえのさ」
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こは汝をしていかに深きことわりによりてかのいと聖なる旗に、これを我有わがものとなす者もはたこれにはむかふ者も、ともにさからふやを見しめん爲なり 三一—三三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
恩ある其人のむかうに今は立ち居る十兵衞に連添へる身の面をあはすこと辛く、女気の纎弱かよわくも胸を動悸どきつかせながら、まあ親方様、と唯一言我知らず云ひ出したるり挨拶さへどぎまぎして急には二の句の出ざる中
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
康正二年の萱振カヤブキ合戦に、カタキどうしに分れた両畠山、旗の色同じくて、敵御方の分ちのつきかねる処から、政長方で幟をつけたのが、本朝幟の始め(南朝紀伝)と言ふ伝へなども、信ずべくば、此頃が略、後世の幟の完成した時期、と言ふ点だけである。
まといの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
とは言え、そのライヴァルに当る長袴ジョゼット連中はそのまた短袴スカアト時代の次ぎに来るであろう長袴ジョゼット時代を生きているのかも知れなかった。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)