“敵手”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいて48.8%
あひて22.0%
てきしゅ12.2%
ライバル4.9%
あいかた2.4%
かたき2.4%
さき2.4%
てきしゆ2.4%
むこう2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ト跡でお勢が敵手あいても無いに独りで熱気やッきとなって悪口あっこうを並べ立てているところへ、何時の間に帰宅したかフと母親が這入って来た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
議官セナトオレの甥と鞘當さやあてして、敵手あひてにはきずを負はせたれど、不思議にその場をのがれ得たり。かくてこたび「サン、カルロ」座には出でしなり。
また真に、主君をけいする者は、敬する主君が、敵手てきしゅにかかってきょうせられるのを、眼で見るに忍べるものではありません。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、間もなく、イワノウィッチの敵手ライバルを探る瞳に映じたのは、いつもこの小屋でよく顔を合わす同じ連隊の一等大尉のダシコフの姿であった。
勲章を貰う話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
初手しょてはおいらア正直だからきていに思うた。後家とおつだといううわさがあるのに。敵手あいかたがちがっているのはへんだなと思っているとの。花時分たアちがって人通りもすくねえだろう。スルト野郎め。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
左手をもつて敵手かたきに揖す
決闘 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
それを私が今日こんにち始めて知つたのではない、知つて身をおとしたのは、私は当時敵手さきを殺して自分も死にたかつたくらゐ無念きはまる失望をした事があつたからです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
うした機会はずみかカ君の剣が中程から折れて敵手てきしゆの上に飛んだ。その刹那せつな人人は鋒尖きつさき必定ひつぢやうマス君の腹部を突通つきとほしたと信じた。中止の号令がくだつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
向う葛西領の敵手むこう北條氏綱ほうじょううじつな氏康うじやす父子が陣を取り、此方こっち里見安房守義弘さとみあわのかみよしひろ太田新おおたしんろう康資やすもと同苗おなじく美濃守資正入道みのゝかみすけまさにゅうどうらくさいなどすこぶる処のものが籠城をして