“讐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたき58.3%
あだ29.6%
しゅう3.7%
がたき1.9%
あた0.9%
かた0.9%
0.9%
むく0.9%
アタ0.9%
アダ0.9%
シュウ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただあらゆる浮浪人のようにどこかへ姿を隠してしまったのである。伝吉は勿論落胆らくたんした。一時は「神ほとけもかたきの上を守らせ給うか」
伝吉の敵打ち (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いかん! いかん! かなわぬ願いだっ。逆賊のたねを世にのこしおけば、やがて予に対して祖父のあだの母のかたきのと、後日のたたりを
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かのビスマルクは曰く「愉快なるかな今日において初めてルイ第十四世以来深仇しんきゅうある仏国にしゅうするを得たり」と。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「ええ。初めてよ。いわば商売がたきのアンタとコンナ処でコンナ景色を見ようなんて思わなかったわ。チイットばかりセンチになりそうだわ」
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ただただ九〇ふるあたをわすれ給うて、浄土じやうどにかへらせ給はんこそ、ねがはまほしき叡慮みこころなれと、はばかることなくまをしける。
俺達は、お前の仲間十何人のかたきを取ってやろうと思っているのだから、早く気をシッカリさして返事をしてくれなければ困る。
支那米の袋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「いや、奥さんの敵は、もうすぐってあげますよ。犯人が屍体を湖水の中に投じたことは判明しました。この上は、犯人がどうして屍体を灰のように細かくしたかと云うことが判ればいいのです」
人間灰 (新字新仮名) / 海野十三(著)
知遇にむくゐん為には何物をも犠牲に供し得る人なり、彼なんぞ容易に父母の邦を棄得んや、容易に天下の浪士となり得んや
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
ワタなかの島に とよもし来たるアタ つくして来よと セチにし思ふ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
人ヲ殺スハ、国家ノ大禁ニシテ、人ヲ殺ス者ヲ罰スルハ、政府ノ公権ニ候処、古来ヨリ父兄ノ為ニ、アダヲ復スルヲ以テ、子弟ノ義務トナスノ古習アリ。
仇討禁止令 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
公論ハ敵シュウヨリ出ヅルニカズ、と。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)