“胤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たね83.3%
だね13.1%
いん2.4%
ちすじ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう少将のたねを宿しているのです。わたしが今死ぬとすれば、子供も、——可愛いわたしの子供も一しょに死ななければなりません。
二人小町 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「妻はのうてもわしとて男でござりますわい。若い時に粗相そそうをしてな。おとだねじゃ、落し胤じゃ。——伜よ。参ろうぞい」
本家では桂山けいざん、名は元かん、字は廉夫れんふが、抽斎の生れた文化二年には五十一歳、その子柳沜りゅうはん、名はいん、字は奕禧えききが十七歳、末家では茝庭さいてい、名は元堅げんけん、字は亦柔えきじゅうが十一歳になっていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そうだとすれば、由緒正しい高貴の人のちすじも残っていないというはずはありますまい。それだのに、ナゼ人が畜生谷なんて、いやな名をつけるのでしょう……
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)