“逆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さか42.2%
さから15.5%
さかさ11.3%
のぼ8.4%
ぎやく6.3%
ぎゃく6.1%
さかさま3.1%
さかし1.5%
さかしま1.2%
むか1.0%
0.8%
あが0.4%
さかだ0.4%
サカ0.4%
あらかじ0.2%
さかのぼ0.2%
さかろ0.2%
0.2%
たつ0.2%
のぼせ0.2%
サカサ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれは、女のことばが、いちいち、村上賛之丞のかわりになって、棘々とげとげしく、自分に、責め、さからって来るように思われてならない。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
逆らってもムダという理を会得するに至って逆わないのであるから、逆らえばもッとうまくいくという理が算定できればさからうのである。
武者ぶるい論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
世間の噂では、「ロボのくび金環かなわがついている。」とか、また、「かれのかたには悪魔あくま仲間なかまである印としてさかさ十字の斑点はんてんがある。」
銃の音は木精こだまのように続いて鳴り渡った。そのうち女学生の方が先にのぼせて来た。そして弾丸が始終高い所ばかりを飛ぶようになった。
女の決闘 (新字新仮名) / 太宰治(著)
が、まけきらひでもあつたし、またさうなると、今までの力の報いられなかつた悔しさから、成功せいこうへの要求ようきうぎやくつよくなつた。
ぎゃくに受くる膝頭ひざがしらのこのたびは、立て直して、長きうねりのかかとにつく頃、ひらたき足が、すべての葛藤かっとうを、二枚のあしのうらに安々と始末する。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鼻が三角で、口が三角、眉を払ったあとがまた三角なりで、おとがいの細った頬骨の出た三角をさかさまにして顔の輪廓りんかくの中に度を揃えてならんでいる。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うぐいすは身をさかしまにして初音はつねを張る。余は心を空にして四年来のちりを肺の奥から吐き出した。これも新聞屋になった御蔭おかげである。
入社の辞 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「まあ似たもんだ。君と僕の違ぐらいなところかな」と宗近君は肉刺フォークさかしまにして大きな切身を口へ突き込む。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
蒼鸇たかの飛ぶ時他所視よそみはなさず、鶴なら鶴の一点張りに雲をも穿うがち風にもむかつて目ざす獲物の、咽喉仏把攫ひつつかまでは合点せざるものなり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「ハハハハもうたいていかになっていい時分だと思ったら、やはりたしかなところがあるね。それじゃ仕方がないあきらめるかな」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自棄酒やけざけをのんで、血のあがったようなことを口走ってはいたが、まさかと、たかをくくっていたお吉は、びっくりして、夜具のまわりや押入れの中を見たが、お米は、もう帰らぬつもりで
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さかだてたるは木葉このはに風のふくごとし
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
それ古人もいっている。天ニ従ウ者ハサカンニシテ、天ニサカラウ者ハ亡ブ——と。今わが大魏は、雄士百万、大将千員、むかうところの者は、たちまち泰山をもって鶏卵を圧すようなものである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかれどもはたしてこれを仕遂ぐるや否やはあらかじるべからず、かつただこれを言論の上に発せんか、利弊いまだ知るべからず、しかれどもこれを実行の途に置くときはいかなる効果を生ずべきか
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
人見知ひとみしりをせず、年は若し、かけかまいのない女であるから、癇癪が高ぶって血もさかのぼらんとする、若い品のいのを見て嬉しくッてたまらず、様子を悟って声を懸けた。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あの若いのもおぬしのように、おのが好色心すきごころに目が眩んでの、この婆につからせられた婆娑羅ばさらの大神にさかろうたてや。されば立ち所に神罰を蒙って、瞬く暇に身を
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
死なぬ者が、かえってっているのだ。細川家の人々は皆、足を浮かしていた。あわてて煙草盆をそこへ運んで行った日頃なじみの小坊主は
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なすに久兵衞はおちつきはらひオイ/\御内儀おかみさん其樣にたつあがりになるからは猶々あやしく思はれるマア能々よく/\
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
世界に著名なだかき美人のお手から、せめて腐れたすみれの花束でも、一つ投げられて終生の護符おまもりにしよう、席料の三百フラン、五百法は嫌うところにあらず、とのぼせあがってぞ控えたり。
二、ソノ色、黒褐色コッカッショク水甕ミズガメニシテ、底ヲサカサニスルト、赤キ「ペンキ」デ4084ノ数字ガシルサレタルモノ。