“耐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こら35.1%
たま32.2%
20.3%
こた6.9%
1.1%
たへ0.7%
たまら0.7%
たゆ0.4%
こち0.4%
こらえ0.4%
これ0.4%
たう0.4%
たえ0.4%
たた0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と半分残っていた吸物椀を打掛ぶっかけましたから、すっと味噌汁が流れました。流石さすが温和の仁もたちまち疳癖が高ぶりましたが、じっとこら
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かうした機会の度毎に繰り返される愚痴は、何時でもきまつてゐた。けれど、同じ事だけに逸子はそれを聞くのがたまらなく嫌やだつた。
惑ひ (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
牛にはなんにもありつけなかったような場所で、馬は食いものを拾うことができるのである。それに、寒さにも比較的よくえる。
森川さんは待ちこたえられなくって、上って来たんだ。これから後の事は余り気の毒だから書くまい。第一森川さんの見識に関する。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
今までらえていた女学生が一度にわっと笑いだしたものですから、驚ろいた事も驚ろいたし、きまりがるい事も悪るいし、それで腰を折られてから、どうしてもあとがつづけられないので
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その雪えりふところに入りてつめたきたへざるを大勢が笑ふ、まどよりこれをるも雪中の一興いつきやうなり。
なぜかと言えば、そのうしろに積まれた乾草の山をし時々駱駝がふりかえり見て、そしてもし考え込んだとしたらたまらないだろうとも思えた。
ヒッポドロム (新字新仮名) / 室生犀星(著)
依て六七貫目以上の重量にいたっては、強て耐忍する時は両肩は其重さによりされて、其いたみにたゆる事能わざるを以て、其重さに困る事を知るも
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
周三は、畫室を出ると、また父に取捕まつて、首根くびねつこを押へ付けて置いてめ付けられるのがこはいのだ。で、しん氣臭いのをおつこちへて、穴籠と定めて了ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
って行く。あしが地になずんで、うごきするごとに痛さはこらえきれないほど。うんうんという唸声うめきごえ、それがやがて泣声になるけれど、それにもめげずにって行く。やッと這付はいつく。
そいつを、いつだか、黙ってねけなんねえごとがあって、饒舌しゃべったくって饒舌ったくってなんねえのを、これえてこれえていだら、話がたまって、ほっぺた打裂ぶっちあけてしまったのだとや。
再度生老人 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
然るに肩は軽くなるも両手にひさしたうる事能わず。依て亦両手の労を休まんとして両手を前にする時は、ただちに叺を両方より結びたる藁縄に喉頭のどくびおししめて呼吸たえなんとして痛みあり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
シカシまだまだこれしきの事なら忍んで忍ばれぬ事も無いが、茲処ここに尤も心配で心配でたえられぬ事が一ツ有る。ほかでも無い、この頃叔母がお勢と文三との間をせくような容子が徐々そろそろ見え出した一で。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
定めし居たたまらぬ想いをしたに違いない、いま物音をさせたのも余りの事に聞きかねて気絶しかけ、身の中心を失って蹌踉よろめいた為ではあるまいか、何うも其の様な音であった。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
何だか先生夫婦にあざむかれたような気がして、腹が立ってらなかった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)