“押”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
55.9%
おさ19.6%
おし14.7%
おっ1.9%
オソ1.9%
おッ1.2%
おせ0.9%
おつ0.7%
おす0.5%
0.5%
おさへ0.2%
つか0.2%
おさえ0.2%
おそ0.2%
つかま0.2%
0.2%
0.2%
をさ0.2%
0.2%
オシ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女房かみさんは、よわつちやつた。可恐おそろしくおもいんです。が、たれないといふのはくやしいてんで、それにされるやうにして、またひよろ/\。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
どじょうが居たらおさえたそうに見える。丸太ぐるみ、どか落しでげた、たった今。……いや、遁げたの候の。……あかふんどしにも恥じよかし。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ほら、解ツてゐるじやないか。此うさ、それ、此う———」と神經中樞ちゆうすうを刺戟して、少しづつ考をおし出して呉れるやうに思はれる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
わしなんざ臆病おくびょうでも、その位の事にゃれたでの、船へ乗った気でおっこらえるだ。どうしてどうして、まだ、お前……」
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
万葉集巻十四の二首の東歌「にほとりの葛飾早稲をにへすとも、そのカナしきを、に立てめやも」「そや。此屋の戸オソぶる。にふなみに、我がをやりてイハふ此戸を」
まれびとの歴史 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
今度あなたの代りにきまりました縁の先方さきの、山河内の奥方てえ、あのたむしの大年増なんざ、断食をしないばかりに、むすめおッつけようといって騒いだと申すんで。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
南風でも北風でも消えねえって自慢して売るだ、点けてしまったあとは、手でおせえて置けば何日いつでも御重宝ごちょうほうだって
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
へいからおつかぶさりました、おほきしひしたつて、半紙はんしりばかりの縱長たてながい——膏藥かうやくでせう——それ提灯ちやうちんうへかざして、はツはツ
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
婦人まれには小児を背中せなかにむすびつけておすあれども、この小児なくことなきも常とするの不思議ふしぎなり。いはんや此堂押にいさゝかも怪瑕けがをうけたる者むかしより一人もなし。
せばらく片折戸かたをりど香月かうづきそのと女名をんなヽまへの表札ひようさつかけて折々をり/\もるヽことのしのび軒端のきばうめうぐひすはづかしき美音びおんをばはる月夜つきよのおぼろげにくばかり
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
母親お貞はかくと見るよりそれきれそれおさへよといふに太七はふるへ居て役に立ざれば母親はと進みよりとほちがひに太七がたいしたる脇差を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みゃくを診るのに両方の手をつかめえて考えるのが小一時こいっときもかゝって、余り永いもんだで病人が大儀だから、少し寝かしてくんろてえまで、診るそうです
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
昨日きのうの自分と今日の自分とを混同して、長蔵さんを恐ろしがったのは、免職になりながら俸給のおさえを苦にするようなものであった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
このの戸おそふる。新嘗忌ニフナミに、わがを遣りて、いわふ此戸を
最古日本の女性生活の根柢 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
調停は出来たような、出来ないような訳で、自己は依然として不安の状態にある。度胸を据えて、追っ懸けてくるものをつかまえる勇気は無論ない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「どこに」と孤堂先生は足をそろえる暇もなく、そのまま日和下駄ひよりげたの前歯を傾けて背延せいのびをする。先生の腰が中心を失いかけたところを、後ろから気の早い文明の民がしかかる。先生はのめった。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と男は韻をんだように再び叫んだ。
少女病 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
頭痛づゝうをさへて思案しあんれるもあり、あゝ今日けふぼんの十六日だ、お焔魔樣ゑんまさまへのおまいりにつてとほ子供達こどもたち奇麗きれい着物きものきて小遣こづかひもらつてうれしさうなかほしてゆくは
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
スベテノゲンタダシク、スベテノゲンウソデアル。所詮ショセンイカダウエンヅホツレツデアル、ヨロメキ、ヨロメキ、キミモ、ワタシモ、ソレカラ、マタ、林氏ハヤシシハゲシク一様イチヨウナガサレテルヨウダ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
オシはおそはく・うしはくの義の「壓す」から出たものでなく、また「オホシ」に通ずるオシオシなどで宛て字するおしとも違ふ樣だ。來臨する神と言ふ程の古語ではなからうか。